log4 食事
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時刻は早朝。だんだんと日が昇り周囲が明るくなっていく中で、ひとりの少女が険しい顔をしたまま何かを必死に考えていた。 どうやらあまり寝ていないらしく、目の下にうっすらとクマがあった。
そんなになるまで考え込むほど大切なことのようだ。
「……う〜ん……」
眉間にしわを寄せ、唸りながら必死に何かを考えている。よほど重要な事なのだろう、なにせ――
《グゥ〜ッ》
「お腹……すいたな……」
”空腹”は、私達にとっても生命を維持させるために重要なことなのだから。……初めて食事をとる彼女には何処でどうやって何を食べたらいいかわからない上、お金を持っていないのだから駄菓子ですら買うことができない。 クマが出来るほど考え込んでいたのは、この為らしい。
《グウゥ〜ッ》
「でも……お金無い……本当、どうしよう……」
幸か不幸か、彼女の中に組み込まれていた”常識”の中には『お金を払わず商品を持ち出すのは犯罪』という知識はあったようだ。なければ腹が減った時点で白昼堂々盗みを行っていた可能性は高い。まぁ、目の下のクマがあるという事は、夜中に空腹を感じ目を覚ましたということで、黒夜堂々と(そんな言葉はないが)いうべきなのかもしれないが……。
しばらく彼女は考え込んでいたが、何かを思いついたらしく立ち上がった。
「我慢できない……盗も『グギュルゥ〜』……はぅ……」
……空腹の限界が来ただけのようだ……
■
彼女は魚屋前にいた。商人の目を盗んで魚を盗っていくのだろうか。
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