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転生とらぶる
魔法先生ネギま!
0327話
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怪が呟くと、その隣にいた巨大な鬼が金棒を肩に背負いながらそう呟いている。
 先程の爆発でまだ混乱状態の敵を見据えながら口を開く。

「桜咲、行け!」
「はい!」

 鋭く叫ぶと、先程俺が言ったようにこちらから離れるようにして敵の背後へ回り込むように移動していく。
 鬼や妖怪はそれを興味深そうに見つめながらこちらへと視線を向けてきた。

「ただでさえ少ない人数を、さらに減らしてどうするつもりじゃ?」
「さて、な。その答は自分で味わえ! スライム!」

 俺の言葉と同時に、空間倉庫の穴が展開。そこから数十ものスライムの触手が現れる。

「なんじゃこりゃあ!」

 先程話していた金棒を持った鬼が思わずそう叫び、その隙を突くかのようにスライムを操りその鬼へと斬り付ける!

「ふんっ!」

 スライムの一撃を金棒で防ごうとした鬼だったが……

「な、何じゃと!?」

 スライムから放たれた一撃は金棒を何の抵抗もなく切断し、同時に鬼も頭から唐竹割に切断する。

「ば、馬鹿な……儂がこうも簡単に……」

 信じられない、といったような様子で呟く鬼。だが、その身体は煙が消えるかのように次第に薄れていく。召喚された元の場所へと戻るのだろう。
 チラリとステータス覧を確認してみるが、やはりPPも撃墜数も増えてはいない。そうなると経験値が入っているかどうかも怪しいものだな。

「ちぃっ、一斉に掛かれ! 奴に攻撃の隙を与えるな!」

 鳥の妖怪がそう号令すると、周囲にいた鬼や妖怪が纏めてこちらへと掛かってくる。
 確かに普通ならその判断は正しい。敵対している相手が俺じゃなければ、だがな。

「スライムッ!」

 俺の声に従い、20本以上の細長い触手が縦横無尽に踊り狂う。触手が一閃する度に、鬼の右手が、河童の首が、名前も知らない妖怪の四肢が切断されて空に舞った。
 これが桜咲を俺の近くで戦闘させなかった理由だ。千鶴の守護領域の様に1ヶ所に固まって動かないのならまだしも、戦闘をする為に動き回っている場合は下手をしたら鬼と一緒に切り刻んでしまう可能性がある。

「くそっ、化け物がっ! だが奴とて限界はある筈だ。休ませるな!」

 先程の鳥の顔と翼を持った妖怪がそう怒鳴り、敵はそれに従うかのように俺へと襲い掛かってきては身体を切り飛ばされる。こいつらが召喚体であるというのはこっちにとってもあっちにとっても幸運だったろう。四肢切断や頭部切断、あるいは唐竹割りや上半身と下半身が切断されて別の方向へ飛んでいくというような一般人にとっては残虐な行動も、こいつらの場合は死んだとみなされると煙のように消滅していくので千鶴の守護領域内にいる面々はグロい光景を見なくて済んでいる。斬り裂かれている方にしてみれば死なないのだ
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