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王道を走れば:幻想にて
幕間+コーデリア:召喚とは
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どうか見届けて下さい、コーデリア様。その時が来ましたら、私は王国の騎士となり、貴女に仕えます」
「・・・はい、お待ちしています、若き獅子よ」

 慧卓はそれに笑みを浮かべ、恭しく頭を垂れる。騎士としての凛々しき礼とは比べるべくもない御粗末な礼であったが、しかしその真っ直ぐな心意気は騎士のそれに匹敵するものであった。コーデリアは彼の覚悟がよく伝わったのだろう、凛然とした態度を貫き、彼に向かって慈愛の瞳を向けていた。
 そんな二人の仲睦まじき様子を、倉庫の二階の窓から眺めていたミルカは、うんざりするような小さな溜息を吐いた。

「結局全部やっちゃったじゃないか・・・あいつに出る分の給料、下げておくか」

 そう言いながら彼は、ちらりと階下の二人を除き見た後、倉庫の中へと戻っていく。近付いてくる夜から逃げるような野鳥の声が煩わしかったため、彼は何時もよりも乱暴に兵士らに激励の声を掛けたのであった。



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