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SeventhWrite
彼女の事情
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 って来た道を戻っていたハズなのに何故か山の中にいた、ホントになんで?

「朝から騒々しい人ね」

 ヤバッ!?聞かれてた?……じゃなくて、やっと人が見つかったぁ。
「見慣れない人ね、この山は私有地だから勝手に入られては困ります」
 え?そうなの?
「まぁでも看板も壊れちゃってるから、別にいいんだけど」
 その人はふっと小さく微笑んだ、きれいな人だな、あたしと同じ学校の制服を着てるから歳はそんなに離れていないと思うんだけど、なんていうかすっごく大人びていて年上にしか(こういうと失礼かな)見えない。なんていうか生徒会長でもやってそうな人。
「あ、すいません、あたしここに引っ越したばかりで迷っちゃて……その、ごめんなさい」
 するとその美人さんは穏やかな顔をする。
「だから、別にいいんだって、それより一緒に学校行きましょう。登校途中なんでしょ?」
 美人さんはあたしの制服を指差しそう言った。
「はい、ありがとうございます、助かりました」
 よかったぁ優しそうな人で、もしこんな山の中で出会った人が中年男性だったらと思うと寒気がする。

「安土山蘭よ、よろしくね転校生さん」

 へ?
 一瞬何を言ったのか分からなかったあたしは数秒考えてその人の名前だと分かった。
「はい、杵島(きしま)……じゃなかった水瀬一美です、よろしくお願いしますね、安土山さん」
 あたしが名乗ると安土山さんは少し考えるような仕草をした。そうした仕草もサマになっている。と感心したら突然ぷっと何故か笑われた、そんな可笑しな名前なのかな?
「ごめんなさい、クラスに同じ名前の男子生徒がいてね、同じクラスになったら可笑しいなと思って」  
「う、それはちょっと嫌ですね」
 絶対からかわれるネタになるなそれは。
「でも彼、ちょっと変わってるけど面白い人だから」
 そう言いながら安土山さんはニコッと笑った。 
 その時の彼女が猫をかぶっていたと知るのはもう少し後の事である。

 山を降りてから五分ほどでやっと周りの景色が町っぽくなってきた。
 あたしと安土山さんはこれまでの道中に部活や学年、クラスの雰囲気などの話で盛り上がった。そこで一番驚いた事は、なんと彼女とあたしは同じ学年だという事だった。
 絶対上級生だと思ったのに。
「一美は初対面の相手に対して買い被りすぎるんじゃない?」
「そんな事ないですよ」
 ファーストコンタクトから五、六分であたしは安土山さんとケータイの番号とメアドを交換していた。
 どうやらこのままいけば、ここの学校生活も安泰かな。
 なんて一安心していると


「びえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」


 目の前に大声で泣いているランドセルを背負った女の子が現れた。
 田舎町らしく朝なのに人通りがあ
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