第0章 転生世界のチャイルドドラゴン
第1話 少年と赤い龍帝
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ると一人の俺と同い年くらいの子供が走ってくる。
「おっす。待ってたぜイリナ」
「ごめんりゅうちゃん。おまたせ」
この子は紫藤イリナ。近所に住んでる俺の友達だ。活発そうな顔つきで半袖のシャツを着て半ズボンはいているから男の子と間違えられそうだが、れっきとした女の子である。俺とは真逆の子というわけだ。
「さて、今日は何して遊ぼうか?」
俺の問いかけにイリナは目を閉じてしばしう〜んう〜ん唸る。
「えっとね、それじゃあチャンバラやりたい!」
元気に手を挙げて答えるイリナ。そんな彼女の笑顔を見てると微笑ましい気持ちになってつい笑ってしまう。前世で人の笑った顔を見てこんな気持ちになったことなんてほとんどなかったのに。そう思うとやっぱり俺は少しばかり変わったのかもしれない。
「チャンバラか。よし、じゃあやるか」
そう言って俺は近くに落ちてた木の棒を二つ拾って一本をイリナに投げ渡す。イリナはそれを上手くキャッチして剣道で言う正眼に構える。
「よ〜っし!今日こそはりゅうちゃんに勝つからね!」
そう宣言するイリナの目は子供らしい輝きでキラキラしている。ちなみに俺とイリナのチャンバラでの対戦記録は俺の連戦連勝だったりする。
「ははっ。さ〜って、出来るかな?」
俺は余裕の態度で棒を肩に担ぐ。イリナにとっては同い年の友達と遊んでるつもりなんだろうが、俺としては弟……いや元気な妹とじゃれ合ってる気分だな。
「いっくよーー!!」
そんなことを考えてるうちにイリナが棒を振り上げて切り掛かってきた。俺は瞬時にそちらに意識を集中させ迎え撃つ準備をする。
こうして、今日も俺たちの遊びが始まった。
それから三時間ぐらい経った頃、たっぷりと遊んだ俺とイリナはそろそろ帰らなきゃならない時間になったのでお互いに手を振りながら家路についた。今回のチャンバラも俺の勝ちだった。イリナのやつ、悔しがってたな。帰り際に「次は絶対に勝つもん!」て言ってたし。あの台詞もこれで何度目だろう。そんなことを考えながら俺は夕暮れの中我が家への道を歩いて行った。
―――〇●○―――
家に帰って母さんの作った夕飯を食って、風呂にも入ってパジャマに着替えて少し本を読んでから俺はベッドの上で横になった。明日からまた学校が始まる。前世じゃそう思うたびに憂鬱になったものだが、今じゃ逆に学校に行くのが楽しみになってしまっている。それはきっとイリナや他の友人たちのお陰だろうな。友達がいるってだけでこんなに学校が楽しいと思えるなんてな。生まれ変わってよかったと本当にそう思う。
さあ早く眠ろう。そして
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