魔法先生ネギま!
0326話
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るらしいが……この世界に来てからまだそれ程経っていない俺に使いこなせる筈も無いし、桜咲の様子を見るにこちらも無理だろう。
「……そうっすかぁ。いい考えだと思ったんだけどなぁ」
カモが残念そうに呟いている間に、鬼がこちらの包囲を完了しようとしていた。
「なんやなんや。久しぶりに呼び出されたと思ったらガキばっかやないか」
「そう言うな。幸いガキは肉が軟らかくて臭みも少ない。……まぁ、この人数で食うなら量がちぃと足らんけどな」
「それに嬲るにしてもまだまだガキやしのぉ……いや、何人かいい具合のはいるが」
食欲と性欲の2つが合わさった獣欲とでも呼ぶべき視線が俺達を撫でる。
その視線にさらされた俺や桜咲といったそれなりに実戦を積んだ者以外は、多少なりとも恐怖心が湧き上がったのか微かに視線が揺れており、それは普段は勝ち気なあやかや神楽坂も同様だった。
……ただ、その中で1人。千鶴のみが鬼や妖怪達の視線を気丈にも真っ向から受け止めている。
さすがと言うか何と言うか。一見すると天然風の優しそうな女にしか見えない千鶴だが、その芯の強さは折り紙付きだ。その様子に心強いものを感じながら口を開く。
「千鶴、守護領域を最大範囲で展開」
「はい。私を中心に半径5mに領域を指定。赤の石よ、その力を示せ」
千鶴を中心として赤の領域がドーム状に広がり、俺、桜咲、神楽坂以外の全員を包み込む。
「あやか、お前は遠距離からの援護だ。近接戦闘は避けるように」
「ええ、わかりましたわ」
パシーンッと鮮血の鞭を地面へと叩き付けながら頷く。
「円、美砂。お前達は千鶴の側から決して離れるな」
「うん」
「分かった。……無事でね」
俺の言葉に頷き、守護領域内の中で千鶴の側でこちらを見る2人。その瞳には信頼と心配が混ざった複雑な色が浮かんでいる。……ここまで巻き込む気はなかったんだがな。
「カモ、お前は戦場全体の確認だ。妙な所を見つけたらすぐに知らせろ」
「へいっ!」
あやかの鞭から解放され、千鶴の頭の上で頷くカモ。
「神楽坂、お前は千鶴やあやか達の護衛だ。確かそのハリセンは魔法無効化能力があるんだったな? なら恐らくあの鬼達はそのハリセンに触れただけで還される筈だ」
「え? そうなの? うん、分かった。皆は私が守ってみせるわ」
ハリセンを手に、千鶴達の方へと向かう神楽坂。……還るとなると、恐らくこいつらを殺す事は出来無いだろう。つまりはPPや撃墜数を稼げないという事だ。基本的に俺の撃墜数やPPといったものは相手の命を奪って初めて増えるのだから。
そして俺は視線を最後の1人、桜咲へと向ける。
「桜咲、お前は俺と一緒に鬼退治だ」
「はい」
「ただし、俺の戦い方は対多数用のもの
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