暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
26話:再開は病室にて
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、振り返りグレアム提督に向き直る。
「提督。もうお聞き及びかと思いますが、先程自分達がロストロギア、「闇の書」の捜索、捜査担当に決定しました」
「そうか、君がか……言えた義理ではないかもしれんが、無理はするなよ?」
「…大丈夫です。“急時にこそ、冷静さが最大の友”。提督の教え道理です」
「ん、そうだったな」
「では」
そうしてクロノもグレアム提督に一礼し、部屋を出た。
俺達全員が出た事ところを見計らってか、部屋の扉が閉まり始める。
だがその一瞬、俺はグレアム提督の目の奥に、黒い“何か”を感じた。
場所は変わり、八神家にて
「はやてちゃん。お風呂の支度できましたよ」
「うん。ありがとう」
「ヴィータちゃんも、一緒に入っちゃいなさいね」
「は〜い」
そこでは、以前士が出会ったこの家の主である八神はやてと…つい数時間前になのは達を襲った魔導師、ヴォルケンリッターの面々がそろっていた。
「明日は朝から病院です。あまり夜更かしされませんよう」
「は〜い」
士と戦った桃色の髪の剣士―――シグナムは、読んでいた新聞をたたみながらはやてに言う。
「では…よいしょっと。シグナムは、お風呂どうします?」
「私は今夜はいい。明日の朝にするよ」
床に座ってテレビを見ていたはやてを抱きかかえる女性―――シャマルは、シグナムにそう聞く。だがシグナムはそれをやんわりと断る。
「そう…」
「お風呂好きが珍しいじゃん」
少し意外だ、という顔で聞いてくるのは、最初になのはを襲った赤毛の少女―――ヴィータだ。
「たまにはそんな日もあるさ」
「そなら、お先に」
「はい」
そのヴィータの言葉にも軽く答えるシグナム。
シャマル、はやて、ヴィータの三人が風呂場へ向けリビングを出ると、それまで静かに座っていた青い犬…もとい狼―――ザフィーラが静かに口を開く。
「今日の戦闘か…」
「……敏いな、その通りだ」
ザフィーラに見えるよう服をめくると、シグナムの腹に一筋の痣が浮かび上がっていた。
「お前の鎧を打ち抜いたか」
「澄んだ太刀筋だった。良い師に学んだのだろうな。武器の差がなければ、少々苦戦したかもしれん」
そう、その痣は自分が戦った少女―――フェイトがつけたもの。武器が振るわれたのは一瞬だったが、その一撃はシグナムの鎧―――バリアジャケットを抜け、本体の方にも影響を与えていたのだ。
「だが……それでもお前は負けないだろう」
「…そうだな」
「それにしても……奴は何ものなのだろうか」
まっすぐとシグナムを見ながらそういうザフィーラ。彼のいう“奴”のことは、言われなくてもわかる。
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