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少年は魔人になるようです
第55話 初日はデートと騒ぎで潰れるようです
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んな事が、もうちょっとだけ頑張れるようになりました。」

「そ、それは――」


――先に来ていた、愁磨さんのお陰です。

そう思ったけれど・・・自分のこれまでと、のどかさんの事を思ったら、違うんじゃないかって、思った。


「(僕も、のどかさんにいっぱい教えて貰ってますね……。)」

「お父さんの事を探したり、愁磨せんせーに追いつこうとしたり……。

私、一生懸命頑張ってるせんせーを見て、いつも勇気を貰って。……私、そんなせんせーの事が、好きです。」


花火に照らされて、綺麗に笑ったのどかさんは、本当にきれいで――

今までないくらい胸が痛くて、目が離せなくて・・・。


「お父さんを探すお手伝いとか、そのー……修行?とかー。

私に出来る事があったら、何でもお手伝いしますのでー……。」

「あ、は、ハイ……。あ、ありがとうございます、のどかさん。」

「……ここ、さっきの危ない場所じゃ、ありませんよね?」


『多分』――

そう答えようとしたら、のどかさんの顔が、近づいてきて――


「ん……。」


目の前が、のどかさんの顔で埋まって・・・・・・。

口も、何かで塞がれ、て―――


「今日、とても楽しかったです。ありがとうございました。じゃ、じゃあ!」

「………………………………………………………あ、の、のどかさん!?」


『今のはお詫びの代わりでしたので忘れてくださいーー!!』

と言い捨て、あっという間に走って行ってしまった。


体が、今更反応したみたいに熱くなって・・・唇が、一番熱くて―――――


「これが、恋とか、そう言う物なんですか?愁磨さん、ノワールさん………。」


その問いに答える人は、当然いなくて。

横では、水上花火が一番綺麗に弾けた。

Side out

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