第54話 魔人と少年の一日は長いようです
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Side ――――
ガンッ
「きゃっ!?な、なに?」
パリンッ!
「うお!?おい誰だ物投げたの!?」
「ハァ、ハァ、ハァ……!!いやー、しつこいアルね。」
「おいおい、思いっ切り問題起こっとるけどえんか?」
「なんでも、麻帆良祭の期間中は大怪我した人はいないんだって。
それに、これくらいの事で怪我しても掠り傷だろうから大丈夫!」
ネギ達の速さを目視出来ない一般人から、驚きやら罵声やらの声が上がる。
『今はノワールが保健室に居るから、跡形もなく治してくれるだろう』と判断したネギ。
・・・最も、同時に無駄に怪我させたって知られたら、怒られるだろう――とも悟ったが。
「ちゅーかあの仮装しとるやつら、やってええんか!?ワイの狗神と似たようなモンみたいやけど。」
「……仕方ない。4秒だけ足止めお願い出来る?」
「おう、任せときぃ!!」
ネギは呪文を唱え始め、小太郎は反転し、超を追って来た黒マントの集団に突撃をかける。
20体以上いる敵を相手に格闘術のみで圧倒する。
その胸中は、地獄の特訓を受けた腕試しと、それ以上に―――
「(殺られる。こないな所で負けたら絶対に殺られる。)まだか!?ネギ!」
「『遅延 魔法の射手 連弾・雷の33矢』、『修羅の息吹』』!!
いいよ、どいて。――『我流 閃海』!」
「うぉ!?」
小太郎が後ろを振り返ると、ネギは既に気で出来た剣を振り被っていた。
『閃海』・・・極小の球体にした気を剣型にまとめ、斬りつけた場所から気を侵入させる技。
気は血管を巡りランダムに爆ぜる為、人間に使えば血の海が出来上がるが―――
「人形相手なら!!――『|解放(エーミッタム) 雷神の王』!」
ドドドドドドドドドドドドドド!
「ちょ、残っとるやないか!!しゃーない、ワイが行ったるわ!」
「危ないよ?」
人形の半分を斬りつけ残り半分を雷矢で動けなくし、再び屋根へ戻ってくる。
当然、小太郎から抗議の声が上がり残りを倒そうと突撃仕掛けるが、ネギがそれを止める。
その数瞬後、斬りつけた敵が破裂する。
ドン ドドドンドン!
「うぉわ!?あ、危ないやないか!って、やっぱまだ残って――」
「ううん、これで終わりだよ。」
ドドドン! ドドドドン!!と爆発した欠片が当たった黒マントも爆発する。
効果を受けた物体、それに触れていた衣服。これも一度に限り誘爆する技が『閃海』なのだ。
対人にも大きな効果を持つが、特に効果を発揮するのが集団戦で
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