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少年は魔人になるようです
第52話 魔人と計画とフラグが蔓延るようです
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いたくなかったのに……!!」


仕方なく、ネカネに青い人形・リバースドールを渡す。

これは対象の髪を埋め込むことで、対象が死んだ場合、普通は天界に行く魂が

体と精神で繋がったまま、人形の中に閉じ込められると言うものだ。

当然、そのまま時間経過(30分程度)か人形が破壊されると魂は天界に行く。

その前に俺が魂を肉体に憑依(戻す)のだ。


「いいか!お前に見せるのは量的には一人分、これが限界だ。

常人なら100%壊れるレベルの代物。だから、お前が壊れたなら、その時は……。」

「―――!(ゴシゴシ)ハイ、覚悟は出来ています!!」

「そうか。……『『移れ』『映れ』『うつれ』『我が魂』『我が記憶』』。」


涅槃符を出すと、それに俺の魂を媒介に記憶―――

俺とツェラメルが常に聞いている怨嗟の記憶を移して行く。

手加減出来ようものなら良いが、こればかりはキッチリ一人分やらないといけない。


「さあ、出来たぞ。」

「は、ハ「良いかネカネ。」は、ハイ……。」

「これに触った瞬間、全てがお前に流れて行く。本当に、良いんだな……?」

「……はい!(ギュッ)

…………………………………………あれ?全然なん、と、もっ!?」


心に隙が出来た瞬間そこに入り込み、精神を全て汚染し、食らう。

もしこれに耐えられるなら、七つの大罪の内憤怒(ラーズハイル)異端(ハーガズィ)を一部ではあるが

使う事すら出来る。精神だけなら魔王級になると言う事だが―――


「………こ、ん、なの………!!」

「!?」


顔をグチャグチャにしながらも、ネカネは立っている。

いや、立っているどころか、喋っている・・・!


「私だって……わたし、だって………!!待ってるの、辛かった、ん、だから!!

恋、する、女を……!甘く見るなああああああああああああああああああ!!!」


涅槃符がポフン、と音を立てて消え、煙がネカネの中へ入って行く。

これは、符の中にあった精神をネカネが受け入れ、超えたと言う証し。

符の分の精神がネカネの精神値(パラメータ)に加算され、魔力や魔力運用が上がる。つまり。


「(これだけで通常の二倍、魔法に関しては準達人級になった、と。)」

「ハァ………ハァ………。ど、どうですか……。やり、ましたよ……!!」

「あ、ああ。凄いぞ、ネカネ。なんて言うか、凄い。」

「え、へへ………。や、ったぁ―――」


そう言うと、子供の頃以来にふにゃっと笑い、倒れてしまう。


「っと、ネカネ!?」

「ん………。う、ん………………。」

「そりゃ疲れるか。っと、これ…
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