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少年は魔人になるようです
第52話 魔人と計画とフラグが蔓延るようです
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「いえ、何でもないですー。おやすみなさい。」

「ん、おやすみーー。」


なんとなく、明日は同じように平和な日が――来ないような気がした。


Side out
―――――――――――――――――――――――――――――


「―――これが、俺達の目標。あるいは信念と呼び変えられる。」


ネカネに計画の事を話すと、驚き・・・いや、悲しそうな顔をした。


「なんで……なんでそんな事をするんですか!?だって、皆で話し合えば、きっと!」

「ああ、お前等は優しいな……。

でもな、俺とツェラメルにはもう止められないんだよ。」

「どうして、ですか……。だって、愁磨さんはそんな事する人じゃ…!」


まぁ、俺だって初めは・・・本当に計画当初は、軽い気持ちもあったさ。

だが、あの怨嗟の声を聞いた後では、無理なんだ。


「―――ネカネ、お前は聞いたことがあるのか?

狩られた魔獣の声を、畏れられた龍の声を、大地を穢された精霊の声を、

無為に死んでいった人の声を、失った人の悲しみの声を、

残してしまった謝罪と対する怒りの声を!!!」

「そ、そんなの……分かりません!!

私はただ、愁磨さんがそんな事をするのが、かな、悲しくて……!!」


ネカネは泣きながらも、俺を睨むように、悼むように見つめる。

悲しい、か・・・。そんな風に言われたのは初めてだよ。


「――――分かりました、愁磨さんについて行きます。

ついて行きたいです!」

「………………え?ちょ、ちょっと待て。今までの会話n「ただし!」

お、おう。」

「条件があります。私にも、その声を聞かせてください。」


混乱に混乱が重なって大変な事になっていたが、

ネカネの申し出だけは理解した。―――ダメだ、あれだけは。


「ネカネ、"あれ"は常人に……いや、英雄と呼ばれようとも耐えられない。

事実、俺は"あれ"のお陰で一度精神をやられた。」


ノワールが一度殺してくれたから、≪Alucard≫で復活し、精神が直ったからよかったが・・・。

あの時、唯一ツェラメルに恐れを抱いた。あいつの精神は最早、人間のそれじゃない。


「だから、ネカネ。お前に壊れられるくらいなら、俺は――」

「嫌です!!聞かせてくれないなら、私は、私は……!!」


そう言うと後ろに飛び退き、杖を構えるネカネ。


「お、おいネカネ……。」

「無理なんて、分かってます。でも、それでも嫌です!!

ですから……!!あなたを、止めます!『紅き(フラグランティア)―――」

「待て!待て待て待て!!

クソッ!これだけは絶対に使
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