第50話 弟子試験と学園祭(準備)と超の計画が始まるようです
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の後ろに立っていた愁磨さんが、簡潔にまとめて教えてくれた。
で、でも明日菜さんは魔法使えないんじゃ・・・?
「フン、そこまで教えてやる謂われは無い。
じゃ、俺はノワールの世話してやらんといかんから帰る。アリア。」
「(てててっ)・・・・・・すー・・・。」
アリアさんは愁磨さんに走り寄っておぶさると、そのまますぐに寝ちゃった。
よっぽど眠かったのかな・・・?
「あ、愁磨先生!!あの、ありがとね。お陰で」
「俺は何もしていないと言ったろう。じゃあな、おやすみ。」
影が巻き付き、瞬間姿を消す愁磨さん。
周りを見ると、いつの間にかエヴァンジェリンさん達も居なくなっていた。
あの大きい鬼――スクナと、フェイトは・・・あの人達が倒してくれたんだよね。
「また、助けてもらっちゃったな……。」
「グスッ……。し、仕方ないじゃない。あの人達デタラメに強いし!
今回みたいな訳わかんない事なったら、助けて貰わないと。って言うか助けてくれるし……。」
「ですね……って、そうだった。
明日菜さん、助けてくれてありがとうございました。」
まだ助けて貰ったお礼を忘れていた事を思い出して、頭を下げる。
と、明日菜さんも慌てて頭を下げてくる。
「え、あ、いいのよ!って言うか先に助けて貰ったの私だし……?だから、ありがと。」
「じゃあ、お互い様って事ですね……。それより、どうやって僕を?」
「えーっと、これなのよ。」
そう言ってポケットから取り出したのは、いつもつけているペンダントだった。
確かこれ、愁磨さんから貰ったものだって・・・。
「やっぱり愁磨さん、何かしてるんじゃないですか……。」
「あーっと、なんだっけ?これがなんだか不思議な力で剣になってね?
で、癒しの剣だとか何とか言われて、それで―――――」
「へぇ……。やっぱりこれも愁磨さんの……って、どうしました?明日菜さん。」
説明してる時に明日菜さんが固まって汗をかいてる。
どうしたんだろ?や、やっぱりあの儀式のせいでどこか!?
「い、いや、違うわよ!?体はホントに何でもないから安心して!!」
「は、はい。本当に元気そうです、し……?それじゃ、僕達も帰りましょうか。」
「そーね。もう一回お風呂に入りたいし。」
本山に歩きながら、僕は考えた。
―――僕の力だけじゃ、明日菜さんを救えなかった。力が足りなかった。
攻撃とかそういう事じゃなくて(それもあるけれど)、
防御とか、治癒の魔法とか・・・今までに必要だって感じなかったもの。
それが必要だって、強く分かった。
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