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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十五話 ロマーニャの街A
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「わかりました」
「了解です!」
「ラジャー!!」
勢いよく覆いを跳ね除けると、飛びつくようにしてユニットを履く。機銃の安全装置を外し、初弾の装填を確認。エンジン、油圧、全て異常なし。
「よし、行くぞ!!」
「「「了解!!」」」
シャーリーの号令一下、四人は勢いよく空へと舞いあがる。
「ウィッチだ!! ウィッチの救援が来たぞ!!」
「おい、あれは501統合戦闘航空団じゃないのか!?」
「頼んだぞ!! 俺たちのロマーニャを守ってくれ!!」
「気をつけてねー!!」
和音らの姿を認めるや否や、逃げ惑う人々は落ち着きを取り戻し、帽子を振って口々に声援を送ってくれる。これが、ウィッチに寄せられる期待と信頼の証であり、護るべき人々の姿なのだ。
「敵ネウロイは海上から接近してくる。ロマーニャの海軍がやられてる……急ぐぞ!!」
「距離7,000、高度4,000、敵影を目視で確認しました。数、三機」
和音の魔眼が早くも敵ネウロイの姿を捉えた。どうやら編隊を組んで一気にロマーニャを落とす気でいるらしい。だが、そんなことをさせはしない。
「ロマーニャの街は、あたしが守る!!」
はやるルッキーニを、しかし冷静なシャーリーが諫めた。
「待つんだルッキーニ。大丈夫。お前の故郷をやらせはしないさ。みんなで力を合わせるぞ!!」
「「「了解!!」」」
勢いよく上昇に転じ、ネウロイの眼前に躍り出る。
反転する暇を与えることなく、シャーリーとルッキーニが先制を浴びせた。
「これで……っ!!」
「どうだ!!」
急降下して退避しようとするネウロイ。しかし、その程度の行動などすでに読み切っている。
「逃がしませんよ!!」
急降下を得意とする和音が追撃し、さらに下で待ち受ける宮藤が巴戦に持ち込む。巴戦になってしまえば零戦の独壇場だ。旋回性能に劣るネウロイを、瞬く間に一機撃墜してみせる。
「おっと、逃がすもんかよ!!」
隙をついて突破を試みるネウロイをシャーリーが牽制し、ルッキーニが狙い過たずコアを粉砕する。息の合ったチームワークはネウロイを寄せ付けず、次第に沖の方へと押し返していった。
「今がチャンスだ!! 一気に畳みかけるぞ!! 行け、ルッキーニ!!」
「おりゃあああああ!!」
遂に残り一機となり逃走を図ろうと背を向けたネウロイを四人は逃すことなく集中砲火で一網打尽にする。体表面が粉々に砕け散り、露出したコアをルッキーニが撃ち抜く。瞬間、甲高い鳴き声のような音をあげて、ネウロイの体は木端微塵に吹き飛んだ。
「ふぅ……戦闘終了。さ、ロマーニャに戻ろう」
「了解です。どうやら街の方も無事のようですね」
「よかったね、ルッキーニちゃん」
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