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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
誰かを想うカタチ
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揺らぐことのない、絶対的なまでの殺意。
その発生源が諏訪子だということは、考えずとも分かることであった。
「――もし、早苗を不幸にするような真似をしてみろ。我が身の魂魄消滅するその時まで、お前を許さないから」
無尾目をひん剥き、視線に強制の意思を乗せ、私に叩きつける。
殺気に中てられた周囲の器物が軋んでいく。
これが洩矢諏訪子の、実力の一端だというのか。
「……無論だ。そんな無駄なことをする必要性を感じないし、彼女が傷つくのはこちらとしても本意ではない」
紛れもない本心を告げると、殺気が霧散していく。
表情は未だに歪んだままだが、一応最悪の展開だけは避けられたらしい。
「……その言葉、信じているからね」
諏訪子はそれだけ言い残し、外へと出て行く。
……正直、あれは堪えた。
単純な殺気とは違う。何というか、まるで令呪による絶対命令権を行使された時の感覚と似ていたのだ。
身体が彼女の言葉を問答無用で肯定しようと動こうとしていた。
とはいえ、動こうとしていただけで、意識を保っていれば反抗すること自体は訳ない。
問題は、あれが一体なんなのか、ということだ。
洩矢諏訪子。日本の神だということしか具体的なことは分かっていない。
日本神話に関してはあまり詳しくないから、ちょっとした情報からではどんな神だったかを知ることは出来ないだろう。
早苗に対してかなりの執心を見せているが、その程度が異常と言える。
文明の利器とも言えるネットすら使えない現状では、情報を得るにはほぼ八方塞がりとも言える状況。
あの様子では、聞けば教えてくれるとは思えない。
敵対するつもりは欠片もないが、あの様子ではほんの少しのズレで過剰反応しそうだから困りものだ。
サーヴァントとしての性能劣化も何もない、素の状態の神を相手にして、五体満足でいられる自信はない。
負けない戦い方は幾らでも思いつく。だが、仮に敵対するとしても彼女を倒すという結果に至れないのであれば、結局はジリ貧になる。
何を甘えたことを、と思う。だが、私は別に彼女を倒したくて戦うのではないのだから、当たり前だ。
それに、早苗を悲しませるつもりはないのは紛れもない本心だ。だからこそ、諏訪子と戦うことで二次災害を引き起こすような真似をするつもりはない。
とはいえ、説得でどうにかなるとも思えないし、やはり私が気をつけて彼女の琴線に触れないように立ち回るのが一番の予防策なのだろう。
「やれやれ、面倒なことになったな」
「何がですか?」
独り言を返され、思わず振り向くとそこには早苗が立っていた。
「いや、何でもない。それより、どうした?」
「いえ、さっき地震がありましたよね?家が揺れていましたし。だから物が落ちていないか確認しに歩き回っていた
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