自動人形
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ないか?』
その時僕は特に何も思わずにその原稿用紙を受け取り、内容を読んだ。
そして嘔吐しそうになった。
いや人形だから吐くことなんて出来ないけど、その内容はまさに”僕とユウキ”が主人公の物語だった。
台詞も、経緯も、思考も全てがあのゴールデンウィークと一致していた。
その後、僕は体調不良で早退し、人形屋敷へ向かった。
レントさんならこの怪奇現象を解明できると思ったから。
そして案の定彼女はその答えを知っていた。
「それは、あれだよSeventh Write(記された七日間)だよ」
「せぶんすらいと?」
レントさんの説明によると水瀬君はアカシックレコードと繋がっていて無自覚のうちに七日分(四日目を中心としてその三日前と三日後)のこの町に住む人(またはそれに関係する人)の人一人の言動と思考が頭に浮かぶらしい。
全く持って意味不明な能力で何故そんなことを水瀬君が出来るかは、まだ分かっていない。そして水瀬君は悪くないんだろうけど彼がもしあんな事を書かなかったら……と思う事もある。
そして、水瀬君はまた新たに物語を書き始めた。
一体誰が主役か分からない物語を
そしてその物語もまた悲劇であった……だがそれは二日後の出来事であり、まだ起こっていなかった。
そして新しい発見をする。
それは、僕が水瀬君の小説に干渉できるという事だった。
どうやらSeventh Writeという能力は対象が人に限られており、人形になった僕には通用しないらしい。
僕はその主人公を探して小説通りの事を邪魔して小説通りの結末を回避した。
そして次の日に水瀬君に会った時、彼の様子がおかしかった。
彼はその物語の変えられた部分を忘れていた、原稿も途中から消えており、その物語は未完のまま終わった。
これが僕の出来る事、物語の結末を空白にする、だった。
その後、レントさんに協力してもらい(その分面倒事を押し付けられている、主に掃除とか)それからの水瀬君の物語は一度も完結していない。
そう、今の所は………
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急がないと……………
転校生が危ない!!!!
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