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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
番外編 「お母さんの味は・・・」
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ために喉に詰まらせたのだろうか?慌てて水を近くにあった計量カップに注いで飲ませる。
「んん・・・ごくん・・・・・・はぁ、はぁ・・・」
「だ、大丈夫ですの?あまり急いで食べては危ないですわよ?」
「はぁ、ふぅ・・・だ、大丈夫ですお姉さま・・・ちょっと喉に引っかかってしまっただけですので・・・はっ!?ベルーナ君が次のサンドイッチに手を!こ、これは負けていられません!お姉さまの手料理ぃぃーーー!!」
「ちょ、だから落ち着いて食べな・・・聞いていませんわねこれは」
次のサンドイッチに手を伸ばしたつららに呆れつつ、自分もサンドイッチを一つとり、咀嚼する。
「?!?!」
瞬間、セシリアの舌に10億ボルト相当の電流が奔った。顔から急激に血の気が引き、鳥肌が総立ちになり、額に脂汗がぶわっと吹き出るのを肌で感じる。辛さ、しょっぱさ、酸味、苦み、渋みなどの考えうるあらゆる味覚に該当しない猛烈かつ明確な“
不味さ
(
カオス
)
”がセシリアの口腔を滅茶苦茶に蹂躙した。
余りの衝撃に息が詰まり、咄嗟に先ほどつららに飲ませた水を自分の口に流し込む。何とか無理やり胃袋に流し込んだ頃にはセシリアは涙目になっていた。
不味い。何の疑いの余地もなく、一分の反論と隙の入り込む余地のないほどに不味い。メシマズ大国という言葉さえも裸足で逃げ出すほどの、未だかつて経験したことのない不味さだった。これはもはやポイズンクッキングと呼ばれても文句の言えないレベルである。
ふとサンドイッチを食べる二人を見やると、つららはわずかに膝が笑っていた。顔色も死人もかくやというほど蒼白で、それでもサンドイッチを食べる手は止めていない。セシリアに気を遣って無理をしていることは誰の目から見ても明白だった。味がどうかなどという酷な質問をする気には、鬼ならぬセシリアにはとてもとてもすることが出来なかった。普段あれだけ無邪気についてくるだけに、その健気さが余計に
憐憫
(
れんびん
)
の情を煽る。セシリアは内心でつららに頭を下げた。
(ごめんなさい、ごめんなさいつらら・・・!この埋め合わせは必ずいたしますから・・・!!)
もう一人ベルーナの方を見ると、つららとは対照的に平気な顔をしてパクパク食べている。鳥肌も立っていなければ汗の一つもかいていない。顔色は元々あまりよくないが、少なくとも見る限りでは異常はない。しかし自分で味を確かめた身としては、どうしてもこの質問をぶつけざるを得ない。
「べ、ベルーナさん。その・・・大丈夫ですか?」
「・・・何が?」
質問の意図が分からないのか小首をかしげるベルーナ。その顔にはこれっぽっちも動揺は見られない。そのベルーナを恨めし気な目で見つめるつらら。彼女が感じているのは恐らく理不尽と・・・憧れの人の手料理を自分以上においしそう(?)に食べ
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