暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
番外編 「お母さんの味は・・・」
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リアをよそに、ベルーナは早速そのサンドイッチの一つを取り、パクリと口にした。

「・・・・・・」
「・・・あ、味は・・・どうですの?」
「・・・変わった味。今まで食べたことがない味だから、分からない」

そう答え、サンドイッチを頬張っていくベルーナ。様子を見るに特別不味いという印象は受けていないようだ。
その様子にほっと一息つくセシリア。正直死ぬほどおいしくなかったらどうしようかと不安で仕方がなかったのだが、ベルーナが食べたのは一番危なそうだったツナサンド。この様子なら他のサンドイッチも食べられないという事は・・・

「・・・・・ね・・ま〜・・・」
「?」

どこか遠くから誰かの声が聞こえて、セシリアは首をかしげる。

「・・・・・ぇさま〜・・・」
「??」

少しずつ近くなる声に、ベルーナも気になったのかサンドイッチを食べる手を止める。

「・・・ねぇさま〜〜・・・」

そこまで来て、セシリアは瞬時に声の主に思い至るとともに顔を引き攣らせる。予想通りの人物なら・・・せっかくの休日をゆっくり休めなくなる可能性が高い。出来れば勘違いであってほしい、というセシリアの願いは当然の如く叶うことはなく。

「・・・お・ね・え・さ・まぁ〜〜〜!!!」

厨房の出入り口から見覚えのある青髪の少女―――峰雪つららが姿を現した。それはもういい笑顔で。朝から彼女に見つからないように慎重に行動していたのだが、むしろ今まで見つからなかったことが幸運だったのかもしれない。

(というかつらら、貴方まさか学校中で『お姉さま』を連呼しながら私を探していたのですか・・・!?)

恥ずかしいからやめてほしい、割と切実に。唯でさえ最近彼女を真似て自分を『お姉さま』と呼称する生徒が増えつつあるというのに・・・しかし彼女はそんなことは知ったこっちゃあらしまへんと言わんばかりのハイテンション。お願いだからちょっとは落ち着きを持ってほしいというセシリアの切なる願いは早くも粉微塵である。

「まぁお姉さま!朝から姿が見当たらないと思ったら、お料理をしていらしたんですね!・・・やや!そこに見えるはベルーナ君!?親睦を深めるためのお食事会と見ました!!流石はお姉さま、同級生とのコミュニケーションにもそつがない!ならば私も参加させてもらいましょう!飛び入り参加です!レッツジョインミニパーティです!!」

こちらが説明する(いとま)もないほどのマシンガントークで現状を間違った方向に解釈したつららは、迷うことなくベルーナの前に差し出していた皿から卵サンドをひょいとつまみ、一口でぱくりと食べてしまった。

「・・・・・・!?・・・・・・・?!?・・・・み、水を・・・」
「え!?」

食べたと同時に急激に顔色が青くなったつらら。急いで食べた
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