暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三十幕 「織斑一夏の有意義な休息」
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ン・・・」
「・・・?何だよその意味ありげなのは?」
「いや、相変わらず元気なんだろうな〜ってね」
「おう、元気ありすぎて教室の窓ガラス割ったりしてたぜ」
「えっ、なにそれこわい」

ちなみに弾はもちろん鈴のことも、彼女が誰に恋していたかも何となく知っている。・・・そして、目の前の男がそれに気付いていないであろうことも。だからと言って教えてあげたりはしないが。

「そういや今日は残間兄弟は何してんだ?」
「二人はお墓参りだってさ。『次の休暇は顔を出す』って言ってたぜ」
「墓参りか・・・それじゃしょうがねえな。ジョウさんもこの日だけは雰囲気違うし」
「顔も知らないけど、一回くらい会ってみたかったな〜、2人のお母さんにさ」
「あのジョウさんの母親かぁ・・・そういえばジョウさんは母親似らしいけど」
「ジョウさんの母親・・・・・・」
「あのジョウさんの・・・・・・」
「「・・・・・・・・・」」

何故か二人の頭の中には「私ったら天才ね!」とかいいながらテロリスト相手に素手で無双する成人女性のイメージ画像しか浮かんでこなかった。手刀で敵を真っ二つにしたり、頭突きで岩を砕いたり、生身で空飛んでで分身とかも出来そうだ。なにせジョウの母親な訳だし。

と、そんな下らない妄想をしていた二人の後ろでドアが乱暴に開け放たれる。現れたのはラフな格好をした赤毛の少女。入るや否や弾に大声で文句を言おうとして、その隣にいる人物の顔を見るやわたわたと慌てはじめた。

「お兄!さっきからお昼出来たから降りて来いって・・・・・・い、一夏さん!?」
「お、蘭じゃないか。久しぶり!お邪魔させてもらってるよ」
「き、き、来てたんですか!?」

怒った形相は一夏を見るや一転、急激に頬を紅潮させる。この少女の名前は五反田蘭。弾の妹君である。兄と接するときのがさつな態度を見られたのが恥ずかしかったのとだらしない恰好をしていることもあって恥ずかしそうに身を廊下に隠した。今更隠れて意味があるのかは不明だが、そこは乙女心という奴である。
わざわざ説明するまでも無い位リアクションが分かりやすいが、彼女は一夏に淡い恋心を抱いている。というかここまであからさまに反応しても一夏という男はその行為に気付かないのだからもはやこれは一種の発達障害だ。女心が分からず?マークを頭の上に浮かべる一夏をよそに蘭は弾に詰め寄って憤怒の形相を露わにしている―――一夏に見えないように。何故か?彼女が一夏に恋しているからに決まっている。

(どうして来てるって言わなかったの・・・!)
(い、言ってなかったっけ?は、はは・・・)
「二人とも相変わらず仲良いな〜。ちょっと羨ましいよ」
「そ、そうですかアハハハハ・・・」
「兄妹だからなアハハハハ・・・」

蘭が弾の襟首を掴む手が
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