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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二九幕 「確かな絆を信じて」
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た。
だからこそ、ベルーナは皆の頑張りが長続きしないであろうことにすぐに気付いた。やる気の問題ではなく肉体の問題だ。学生である3人はもちろん、もう若くない伯父が倒れるのは時間の問題だと悟ってしまったのだ。
―――これ以上皆に負担はかけられない。ここを出て行かなければ―――
だからベルーナは政府との対談に応じた。多量の精神安定剤を摂取しながらも身を削って話をし、特別出来のいいわけではない頭を必死に振り絞って考え、IS学園に逃げ込むことを決めた。皆の反対を振り切って、だ。
だから少しだけ不安だった。
散々迷惑をかけた挙句にいう事を聞かずに勝手に日本へ言った僕を、嫌いになってしまったのではないかと。
だが、ふたを開けてみればそんな思いは全くの杞憂で、3人の中では僕は相変わらず保護対象のようだった。
それがなんだか可笑しくて、クスッと小さく笑う。思えば日本に来てから笑ったのは、これが初めてかもしれない。
『ハッ!ベル坊が笑った声がした!!』
『何!?万年仏頂面のベルが哂っただって!?』
『問題ありません。このやり取りは録画してありますから嗤った瞬間もばっちり取れてますよ』
『『お前天才か!!』』
「・・・『わらう』の漢字が間違ってる様な気がする」
・・・というか、僕が笑っちゃいけないのか。いいじゃないか偶には笑っても。人間だもの。
それから4人は自身の身近で起きたことについて談笑した。IS学園内の情報には制限が掛かっているものもあったが、その辺りについてはちゃんと触れずに会話できたと思う。
向こうではベルーナが行ってしまった後もしばらく面倒事が多かったそうだ。急に親族を名乗る人達が訪れたり(しかもそのほとんどが遠縁にも程があるくらい遠い)頭のおかしい女性権利団体が殴りこんで来たり(もちろん警察の御用になったそうだ)で一週間が過ぎるほどだったという。おかげで3人は伯父の家に実質泊まり込みだったとか。まぁ、簡単に言えば僕の帰る場所である伯父の家と伯父自身を守ってくれていたわけだ。もう感謝の言葉もない。
ところで日本には“要人保護プログラム”というのがあるらしい。イタリアも導入すればいいのに・・・いや、それはそれで迷惑かけそうだからやめておこう。
『・・・時にベル。あなた、何か私たちに言うことがあるんじゃないですか?』
「・・・え?」
『おっと、言い方が悪かったですね。あなたが前髪を弄る時は大抵何かを言おうとして伝えあぐねている時です。なのでそう推測したのですが・・・』
アラスの言うとおり、伝えたいことがあるのは確かだった。それはわざわざ報告するほどの事でもないのだが、友達である3人には伝えておきたかった。
『なんだなんだ?彼女出来ましたの報告とか?』
『か、かの・・・お姉さんは許しま
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