log2 足掻き
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まれたかのように暴れまわり、転げ回り、もがき苦しんでいる。……そして、更に驚くべきことが起こった。
―――男がいきなり燃え出したのだ。おまけに炎の色も嵐の海のような不可思議な色の炎だった。炎は男の体を蝕んでいき、徐々に焼き尽くしていく。人がこんなに醜いものだったろうかと思わせるような、焼死体なはずなのに動いているような、そのような状態になってなお、男は少女に這い寄っていった。
「ワダヂのォ……ゲぎゅう―――ぜイが……だぞバ……――ぁぁァ」
数分と経たないうちに男は灰になりこの世から永久に消え去った。
「う……わ……うわああぁぁぁ!!?」
一人の研究者が逃げ出すのを皮切りに他の研究者や、神父、シスターも逃げ出していく。そんな中、
「はあぁっ!」
「おらぁ!」
「喰らえ!」
護衛とみられる男女が少女に斬りかかっていった。どの者達も、ひと目で波の腕ではないとわかる……強者達ばかりだ。
「ははぁっ! この者たちは、我協会でもトップクラスの力を持つ者たちだ! こうなれば、死ね!化物め!」
……が、しかし、少女は慌てる素振りすら見せず、左手を振り上げる。よく見ると、機械らしさを残しながら、化物と融合したような……そんな腕になっている。少女自体の見た目も変わっていた。メッシュ部分が”蒼く”発光し、セミロングだった髪の一部が伸びていたのだ。
「は――っ!」
少女は”水流のようなもの”を出現させるとそれをむちゃくちゃに振り回した! 太さもリーチもあるそれを避けることは不可能に近く、避けきれなくなった護衛の者達はそれを思いっきり喰らい、
「い、嫌!? いやああぁぁぁ!!」
「助け……助けてくれぇぇ!?」
「熱い! 誰かぁ!?」
白衣の男と同じ末路をたどっていく。見ると研究者達の中にも巻き込まれた者はいたらしく、もう数人しか残っていなかった。
「この……化物めぇ……!」
自分たちが”それ”を望んで作り出したにもかかわらずそれが牙を向ければ”化物”、従順に従っていれば”道具”……ヒューマニズム溢れた考えであり、この状況では仕方ないかもしれないが、今の少女にとって”それ”は気分をさらに悪くするものでしかなかった。
少女は”水流のようなもの”を叩きつけるべく、左腕を真上に振り上げ……振り下ろした!
「……!」
「いっ――ぎゃァァ!?」
「ばっぁ……ぁ!」
”水流のようなもの”に叩き潰され、焼き尽くされ、もう後には何も―――
「おのれ……おのれおのれぇ……!」
いや、神父は生き残っていた。 どうやらシスターを盾にして生き残ったようだ。
「こうなったら……悪あがきだ!」
そう言うやいなや地面に散らばった残りの”宝石”を掴み、謎の機械に入れる。
「
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