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駄目親父としっかり娘の珍道中
第30話 殴りこみをする際は必ずノックをしましょう
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 魔導師と侍。本来合わさる事のなかった二つの力が、今此処に結集し、一つの事件に終止符を打とうとしているのだ。
 だが、そんな彼等を見ても、プレシアから笑みが消える事はなかったと言う。

「来るとは思っていたわ。だけど、貴方達程度でこの私を止める事は出来ない。今度こそ、今度こそ会えるわ、アリシア。今度こそ、貴方を守ってあげるからね」

 そう言い、プレシアは目の前にある巨大な二つのカプセルを見ていた。
 一つの中には彼女が最愛の娘と呼ぶアリシアが入っており、もう一つのカプセルには、なのはが入れられていた。

「貴方の全てを、アリシアに注いで貰うわ。心配しなくても大丈夫よ。貴方は死ぬ訳じゃない。貴方はアリシアの一部となって永遠に行き続けるのよ」

 狭いカプセルの中に閉じ込められ、覚めぬ眠りに陥っているなのはにプレシアは冷たく言い放った。
 最早狂気としか言いようがなかった。自分の目的の為に他人を犠牲にする。
 急がねばならない。急がなければ、全てが手遅れになってしまうのだ。
 




     つづく
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