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駄目親父としっかり娘の珍道中
第30話 殴りこみをする際は必ずノックをしましょう
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力すらも利用して無双の一撃を放つ。
 カウンターの要領だ。これにより敵は自分の放った攻撃に加えて新八の攻撃も同時に受ける羽目になる。
 これは相当痛かった。
 また、そんな芸当など無縁の戦い方をする者も居た。
 神楽はそんな芸当など出来る筈がない。どんな相手でも力ずくで叩きのめす戦法を用いているのだ。
 向ってくるならば傘で砕き、鉄拳と鉄脚で粉砕し、粉々にする。
 それが神楽の戦い方と呼べた。

「む、無茶苦茶な奴等だねぇ。魔力もクソも持ってないのにあんな戦い方をするなんて」
「それが、銀さん達なんでしょうね。僕達みたいに魔力を用いた戦い方は出来ないけど、彼等には彼等の強さがあるんだ」
「ふぅん、何だろうね。あいつ等見てたら私もなんだか腕がうずうずしてきたよ」

 銀時達の戦い振りを見たせいだろうか。アルフが両腕を鳴らし始める。
 彼女の中にある狼の血が騒ぎだしたのだろう。無論、それはアルフだけじゃない。

「それなら私も便乗させてね、アルフ」
「フェイト? あんたもかいぃ?」
「勿論、これ以上銀時達に見せ場を取られたんじゃ格好がつかないでしょ? それに、なのはを助けるのは私なんだから!」
「あはは、対抗意識ね。分かります」

 アルフとは違い、フェイトの場合は此処に来て目立ちまくる銀時に対抗意識を燃やしたらしい。
 少女らしいと言えばらしいのだが、多少屈折してる気がしないでもない。
 次々と迫り来る雑魚達をちり紙の如く投げ捨てながら一行が訪れた場所。それは豪華絢爛とも呼べる螺旋階段のあるフロアであった。
 それもかなり高い。恐らくこれを上った先が目的地なのだろう。

「おいおい、偉く長い階段だなぁ。此処の城主は階段ダイエットでもしてるのか?」
「無駄口言ってる場合じゃないですよ銀さん。にしても、こいつら後から後から沸いて出てきますね。キリがないですよ」
「何言ってるんだよぱっつぁん。雑魚敵ってなぁそんなもんだろう? 無双ゲーやってねぇのかお前は?」
「知りませんよ」

 軽口を叩き合う両者。そんな時、上空から何かが飛んできた。それは魔力エネルギーで象られた弾丸であった。
 見れば頭上に居たのは羽の生えた雑魚であった。
 空を自由に旋回し、頭上から敵を射抜くハンターである。
 此処に来て銀時達の天敵が登場してしまった。空への攻撃手段は銀時達には少ない。と言うかほぼ無いと言っても過言じゃない。
 そんな銀時達に向かい空からの攻撃が来たのだ。かなり厄介であった。
 閃光が迸った。
 その閃光が上空に居た雑魚を次々と破壊していく。その閃光が止むと、其処にはフェイトの姿があった。

「お前!」
「随分大口叩いたみたいだけど、上からの攻撃には弱いみたいだね」
「るせぇ! 今日はちょっと前髪
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