第30話 殴りこみをする際は必ずノックをしましょう
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きた筈なのに、この世界に来てしまったが為に弱体化してしまい雑魚キャラAクラスの能力になってしまったのだ。
それが彼には凄く腹立たしかったのである。その鬱憤を今日、この場で晴らそうとしているのだ。
「分かるだろ? 俺達は確かになのはを助けに来たのもある。だけどなぁ、それ以上に俺達はこいつらを使って鬱憤を晴らしに来たんだよ。暴れたいから来たんだよ! 無双したいから来たんだよ! だからお前は気にすんな。其処でふんぞり返って偉そうにしてろ。それだけで充分だ。締めはお前に譲るから雑魚戦は俺等に任せな」
「ぎ、銀さん……」
思わずホロリとなってしまう純情な執務官さん。と、言うか聞き方を変えると実際には単に目立ちたいから強い執務官はすっこんでろ! と言ってるような物でもある。
しかし、狭間の世界に来た為に能力もフルパワーで戦える現状である以上、海鳴市で散々煮え湯を飲まされてきた銀時達江戸メンバーには正に絶好の鬱憤晴らし場……基、目立てる場所とも言える。
今まで散々酷い目に会わされた分此処で目立とうと言う悪意が目に見えるのだ。
その時まで散々空気を読んでいたであろう雑魚敵軍団が会話の終了とほぼ同時に一斉にこちらに向って来た。
どれもこれも無骨で鈍重そうな姿をした奴等だ。
言うなれば西洋の鎧甲冑を思い浮かべて頂ければほぼ当たっている。そんな暑苦しそうな輩が群れを成して雪崩の如く押し寄せてきたのだ。
一瞬。それは正に一瞬の出来事であった。
その一瞬の内に目の前に居た雑魚敵の4〜5体は胴体から下と上とに半分に分かれてしまっていた。
その奥には、木刀を握り締めて横一閃に振るった銀時の姿があった。
「なる程、確かに力が戻ってやがるな。これなら何の問題もねぇぜ」
改めて自分の中に力が戻った事を再認識し、再度木刀を握り締める。
それを皮切りにするかの如く激戦が開幕された。
いや、これを激戦と呼んで良いのだろうか?
「全国数千万人の銀魂ファンの皆様ああああああ! お待たせしました! これから銀魂メンバーの無双シーンの始まりでええええっす!」
意味不明な事を口走りながら突撃する銀時。まるで弾丸だ。目の前に聳え立つ標的を次々と貫通し、破壊していく。
その様は鉄砲玉なんて生易しい代物じゃない。最早大砲だ。大筒だ。波○砲だ。かめ○め波だ。
それ位にとんでもない代物と化しているのだ。
無論、それは銀時だけじゃない。神楽も、新八も、土方も、沖田も、近藤でさえも、今まで抑えつけられていた力が爆発し始めているのか、目の前に居る敵を次々と千切っては投げ、千切っては投げを繰り返しているのだ。
「す、凄い……これが、銀さん達の本当の力なんだ」
改めてユーノは彼等の力を知った。江戸に居た時はそれ程感じ
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