第27話 幾ら悲しい話でも人の事巻き込んだらはた迷惑な話にしかならない
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定ポイントの座標が提示されました。その……どうしますか?」
「無論、そのポイントへ移動します。今の私達にはそうするしかないんですしね」
本来なら即座にプレシアの居る拠点に局員を送り込んで強制逮捕に踏み切りたかったのだが、それが出来ない状況を作り上げられてしまった。
下手に局員を送り込もうなら即座にプレシアはなのはを人質にとるだろう。そうなれば本末転倒も良い所だ。
完全に出鼻を挫かれてしまった。
「クロノ、貴方が所有しているジュエルシードを彼女に渡して頂戴」
「……分かりました」
頷き、クロノはフェイトの前に歩み寄る。待機状態だったデバイスを起動させ、その中に封印していたジュエルシードを取り出す。
管理局が持っていた3個のジュエルシードが全てフェイトの手元に置かれる事となった。
フェイトは手元に置かれたジュエルシードを丹念に見つめる。もしかしたら中に偽者が混じっている可能性も否定できなかったからだ。
持ち帰ったは良いが一つは偽者だった。なんて事になったら笑えない。
「確かに、全部本物みたいだね」
「勿論だ。こんな短時間で偽者なんかつくれる筈がない」
皮肉の様にクロノはそう言い返した。それを冗談と捉えた人間は恐らく居ないだろう。
その証拠にその場に居た誰一人として笑った人間は居なかったのだから。
「フェイトさん、私達はこれから貴方のお母さんの指定したポイントに向かいます。そしたら、甲板に上がってください。後は向こうがやってくれると言ってましたから」
「はい、分かりました」
頷くフェイト。だが、未だに疑問が残った。
「だけど、あの鬼婆が素直にいう事聞くとは思えないけどねぇ」
「使い魔らしからぬ発言だね」
「当たり前だろ? 私の主はフェイトであってあの鬼婆じゃないよ」
アルフの言い分も一理はある。果たして向こうがそう簡単になのはを返してくれるとは思えないのだ。
だが、今は従う他ない。主導権は向こうが握っているのだから。
***
プレシア・テスタロッサが指定したポイント。それは彼女が根城としている時の庭園の正に目と鼻の先であった。その目の前にアースラは到着する。
ポイントに到達するなりエンジンを停止し、その場に停泊した。
甲板の上を小さな人影が歩いている。フェイトだった。
フェイトが一人で甲板の上を歩いてきたのだ。無論、フェイトだけじゃない。
甲板からは見えないのだが、入り口付近に銀時達が待機していた。
なのはが居る以上下手な手出しが出来ない。だが、なのはがこちらの戻れば話は別だ。
直ちに乗り込んでジュエルシードを全て確保した後に、プレシア・テスタロッサを逮捕する。
そう言う腹積もりだったの
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