第26話 親は子を叱れてこそ一人前
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てる……うっ! またあの味を思い出しちゃった……お願い、早くお肉頂戴! またあの味が脳裏に浮かんでくる。出ちゃうから、マジでリバースしちゃうから!」
青ざめた顔で必死に肉を要求するアルフ。最初の発言辺りは格好良かったのだが、後半で何故か真っ青になり苦しみだしている。
余程酷い目にあったのだろう。そこは察しておくとしよう。
「僕は信じてますよ。銀さんが勝って帰って来るって」
その隣では、未だに治りきらない体を引きずってやってきたクロノの姿もあった。
体中ギプスでガチガチに固定されている為か動きにくそうではあるが、それでも彼はこの一戦を見る為だけにこうしてやってきたのだ。
「僕もそう思います。銀さんだったら僕達の出来ない事をやってくれると信じてますから」
同じように言ってくれてる……誰だっけ? こいつ。
「え? あの、僕の事覚えてないの?」
「誰アルかぁお前?」
「いや、僕だよ僕! 皆思い出してよ! ちゃんと皆の仲に居たよぉ!」
「今度は僕僕詐欺ですかぃ? 最近の詐欺も地に落ちやしたねぃ。もうちっと骨のある詐欺をして下せぃな」
「詐欺じゃないよ! 僕だよユーノだよ! 皆思い出してよ! 確かに原作と違って今回は凄く出番なくて薄いかも知れないけど、それなりに重要なキャラだからねぇ僕は!」
「はいはい、ツッコミは重要なキャラだって事は知ってますよユーノ君。だから君も落ち着いて見ててね。キャラが壊れちゃうよ」
仕舞いにはその場で泣き崩れるユーノの姿があった。その姿を目の当たりにし、局員達は心の奥底で、彼に励ましのエールを送って上げる事にした。
原作とは違い全く絡みのなくなってしまった可愛そうなユーノ君。果たして、彼にこれから活躍の場面は訪れるのだろうか?
「おい、お前等! モニターを見ろ!」
突如、近藤が大声を発しながらモニターを指差した。それに気付き、一同の視線がモニターに向いた。
其処には、戦いがいよいよクライマックスに向っている場面が映し出されていたのだ。
***
「ちっ、ドジ踏んじまったぜ」
舌打ちをする銀時が其処に居た。彼は今、両手足を自由に動かせない状況にある。拘束されてしまったのだ。
付近を超高速で動き回るフェイトに対応しようとしたが、それは彼女が仕掛けた策略の一部であった。
高速でのヒットアンドアウェイ戦法に気を取られていた銀時は、フェイトが仕掛けたトラップに見事引っ掛かってしまったのである。
「これも戦法だよ。貴方が言う侍の戦い方とは少し違うけどね」
両手両足を輝くバインドで固定された銀時の前で、フェイトが笑みを浮かべていた。
全てはこの為だったのだ。これの為に高速で移動し、そして
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