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駄目親父としっかり娘の珍道中
第26話 親は子を叱れてこそ一人前
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た。今の所周辺には自分以外誰も居ない。となれば此処に他の気配がするのはおかしい事だ。

「悪い、後で掛け直す」

 一言そう言い、銀時は端末の電源を落とした。ベンチから立ち上がり、鈍った筋肉を解す意味あいもある屈伸をする。
 それを終えた後、銀時の視線はすぐ真横へと移された。
 丁度銀時の向いていた方向から右に90度位向いた辺りだ。其処には一人の少女が立っていた。
 
「よぉ、随分待たされたぞ。お色直しか? それとも大の方か?」
「普通女の子にそっちの方は聞かないと思うけど。一応前者の方にしておくわ」
「あ、そう。大変だねぇ女ってのは。見せる相手もいない癖に格好に気を使うんだからなぁ」

 今世紀一番とも思える皮肉を叩き込む銀時。その銀時の言葉に、少女ことフェイトは毅然とした顔立ちで見返した。

「もう貴方の無駄口に一々反応するのは止める事にするわ。何せ、此処で貴方との腐れ縁を断ち切るつもりなんだから」
「おいおい、もう勝った気でいるのか? 気が早すぎねぇかそりゃ? ドラクエ]発売が待ちきれない中学生ですかぁコノヤロー!」
「一々難しい返し文句言わないでよ。って言うか、何でドラクエ限定?」

 このままの調子ではずっと醜い口論でまるまる1話分潰してしまいそうになってしまう。
 それは流石に不味いのでそろそろ始めて貰いたい気持ちになってしまったりする。

「ま、何でも良いや。それより、とっととおっぱじめようや」
「こっちは何時でも良いよ。それで、此処で始めるの?」
「いんや、ちゃんと場所は用意してあるから安心しろ」
「そんな事言って。このいたいけな少女を夜の繁華街に連れて行って如何わしい事する気じゃないでしょうね?」
「何でてめぇなんかと行かなきゃならねぇんだよ! 何処まで自分に自信持ってんだ? 世界の誰もがてめぇのファンだと思ってんじゃねぇぞこの自信過剰変態女が!」
「何? 喧嘩売ってるの? それでも父親なの? あんた父親の風上にもおけないよ。いっそ此処であんたの息の根を止めなければ後々の憂いに繋がってしまう」
「一々難しい言語使えば頭良く見えると思ってんのかぁクソガキ! てめぇなんざもうこれを読んでる読者の人達からは絶対に変態フラグ連発だよ! これがもし小説じゃなくて動画とかだったら絶対「フェイト変態」ってタグとかフラグとかコメント連発だから。マジで連発だから」

 どうでも良いがそろそろこの手の下りをやめて貰いたい気もしてきた。
 なので先に進めようと思う。どうせこの下りを続けていたって二人の醜い口論を見せられるだけなのだから。

【あのぉ、そろそろ転移するんですけど良いですか?】
「ほらぁ、オペレーターさんも迷惑してんじゃねぇか。察しろよコノヤロー」
「あんたが悪いんでしょ? 私のせい
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