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少年は魔人になるようです
第47話 彼女達は敵達と戦闘を始めるようです
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わない。


「うっぅ、私にはこんな格好に合わないのです……。お陰でさっきからみられて……。」

「なーなー、もみじはん。せっちゃんて天然なんかなぁ?」

「それは前からそうだけど……。可愛いとかって言われるのに慣れてないんだろうねぇ〜。

今度愁磨に特訓してって頼まないとね!!」

「すぅぅぅっごい逆効果やからやめとき。」


私が項垂れていると目の前に馬車が止まり、貴婦人の恰好をした女が降りて来る。

顔を覆っていた扇を取ると―――


「お、お前は!!」

「どうも、そこの東の洋館の貴婦人(神鳴流)でございます〜。借金のカタにそこのお嬢さん貰いに来ましたえ

〜。」


一昨日の夜お嬢様をさらっていった女の仲間―――確か月詠とか言う。

しかも、私にだけ分かるように発言とは違う口の動きで『神鳴流』と言って来た。

こいつが、私と同じ剣を使うと言うのか・・・?


「こんな場所で、一体何の用だ!?」

「せっちゃんせっちゃん、これお芝居や〜。」

「映画村じゃ、突然お客さん巻き込んでお芝居始めるんだって。ラッキーじゃん♪」


とは言いつつも、もみじさんは一昨日の話を聞いているので真剣な顔だ。

なるほど、劇に見せかけてお嬢様をさらおうと言う魂胆か。しかし―――


「そんな事は許さない!お嬢様は私が守る!!」

「キャーーー!せっちゃんかっこええーーー!!」

「刹なーーーーん!ボクも守ってぇ〜〜!」


と、お嬢様ともみじさんが両側から抱きついて来て、周りから囃しの声が上がる。

『キマシタワーーー!』ってなんですか!?もみじさん分かってたんですよね!?演技ですよね!?


「ウフ、ウフフフフ……。ほな、仕方ありませんなぁ……?」

「む」(パシッ

木乃香様(わたし、)賭けて(センパイと)決闘を申し込ませてい(仕合たかったんですぅ)ただきます

ぅ〜。

30分後、シネマ村の正門横にある『日本橋』で待ってますぇ〜。」


月詠が手袋を片方投げてきて、条件反射で受け取ってしまう。

とは言っても、逃げれるわけもないか・・・。


「逃げたらあきまへんえ(コロシテマウエ)……?ほな、また会いまひょ。

助っ人は連れてきてもかまいまへんで〜〜〜。」

「あ、あぅ……。」


月詠は最後、狂気とでも言える気を放ち、馬車に乗って去って行った。

目的はお嬢様なのか、それを口実に私と戦いたいのか―――。


「あ…。大丈夫ですか、お嬢様……?」

「う、うん……。えへへ、ちょっと怖かったけど。こんなんでこわがっとったらあかんもん。」

「ほえ?なんか怖かったかなぁ。
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