TURN79 天才の復活その八
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「総統、お待ちしていました!」
「では今より宴をはじめましょう」
「総統・・・・・・しかし私は」
「バルバロッサの失敗は俺達のせいだったんだよ」
プロイセンが前に出て来て言ってきた。
「総統さんが倒れている時に何も出来なかったんだからな」
「若し我々が総統を支えていれば」
オーストリアも言う。
「そして総統に護られるばかりでしたから」
「俺達は負けたんだよ」
「総統が倒れられた時にこそ我々は動くべきでした」
「だからな、今度はな」
「我々は総統に護られるだけではありません」
普段は仲の悪いプロイセンとオーストリアも今は肩を並べて話をする。
「だからな、ここはな」
「もう一度共に戦いましょう」
「だが私は」
レーティアは俯いた、そして猫背で言うのだった。
「最早」
「いえ、我々の総統は一人だけです」
「レーティア=アドルフだけです」
将兵達も引かない、そしてだった。
彼等は遂にレーティアにこう言った。
「共に祖国に戻りましょう!」
「そして再びドクツを雄飛させましょう!」
「共に!」
「ドクツへ!」
「皆貴女と共にいたいのです」
ベートーベンが後ろから言う。
「総統、ここは彼等の心を汲んで下さい」
「そしてか」
「はい、そうです」
「私を再びドクツの総統に選んでくれるか」
「ドクツの総統は一人だけです!」
ベートーベンの声が強いものになった。
「貴女しかいません!」
「ではいいだろうか」
ドイツも言ってきた。
「今から皆で乾杯をしたいが」
「少し待ってくれ」
レーティアは即答しなかった、その代わりにだった。
彼等にこう言いそのうえで一旦その場から去った、そして。
すぐにシャワーを浴びて身体を整える、グレシアのコーディネイトは受けていないが覚えている中でしてだった。
メイクもしてあの黒い軍服を着て戻って来た、そして高らかに言った。
「諸君、では今からはじめよう!」
「はい、ドクツに戻りましょう!」
「そのはじまりとして!」
「士気を上げる必要がある!」
こうドクツの将兵達に言っていく。
「その為にもだ、まずは乾杯だ!」
「ビールでしょうかワインでしょうか」
「ワインもいい。だが我々ドクツ人の心に第一にあるものは何か」
ベートーベンにも応える、
「それは何だ」
「はい、ビールです」
「そうだ、我々がこうした時に飲むのはビールしかない」
まさにそれだった。
「では諸君、それぞれのジョッキにビールを注ぎ込むのだ」
「はい、それでは!」
「今から!」
「他の者達も呼ぶのだ!ソーセージにジャガイモはあるか!」
「無論です!」
「ザワークラフト、アイスバインもあります!」
「では皆が揃ったところでドクツの宴をはじめる!
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