一日目(3)
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界史……古典って一限目だったよな?」
つまり善則は三時間近く、一度も起きることなく寝続けていたという事だ。
うん、バカだね♪
「なるほど、だからあの時、腹が空いてたわけだ」
何やら今さらながらに気付いたようだった。
やっぱりバカだね♪
「それはそうと大樹、先週の掃除当番の時に唐橋と一緒だったのに何で一言、二言しか喋らねぇんだよ、俺の聞いた限り『チリトリとって』と『お疲れ』しか言わなかっただろう?」
何で知ってんの!?
「う、うるさい!あの時は……充電切れだったんだ!!」
「何だ、お前はバッテリーを内蔵して動いてるのか?」
苦しい言い訳に対してバカな善則らしかぬまともな突っ込みに僕は唸るけど、一度アホな事を言っているので言い返しにくい。
そんな下らない言い合いをしていると僕らの通う高校が見えてきた。
「なぁ大樹、思ったんだけどさぁ」
珍しく善則が真面目な声で前置きする。と言ってもどうせ下らない事なんだろうけど。
「何さ、改まって」
だけど茶化すような事はしない、もし真剣な話だったら彼に失礼だからね。
「俺達ってさぁ、……毎朝同じ話題でよく飽きないよなぁ」
それ、お前が言うなよ。
「毎朝善則が同じ話題を振ってくるだけだろうが」
面倒だけど付き合ってやってるんだよ僕は!
「あぁだからか、お前も良く付き合ってくれるな……と、あれ、唐橋じゃね?」
善則がふと明後日の方向を見た。
「え?どこどこ!!」
慌てて周りを見渡すけど、唐橋さんの姿は見えない。
「てめぇ、謀ったな!!!」
ホラ吹きの悪友目掛けて拳を握り振り上げた、その時
「おっはよー!今日も元気だね、峰岸君」
後ろから発せられたエンジェルボイスによって動きが止まった。そしてゆっくりと振り返ると僕の片思いの相手である唐橋美咲さんがいた。
「あ、唐橋さん!?………お、おはっ…おはよう……」
急に滑りの悪くなった舌でかろうじて挨拶を返すと唐橋さんは小さく笑い、じゃぁねといって校舎に入っていった。
「……か…………」
「か?」
「可愛すぎるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
登校途中の校門付近という事も忘れて僕は絶叫していた。そして気がついたら僕の半径4メートル付近に人垣ができ、全員が変な目で僕を見ていた。
「さっさと行くぞ」
状況がよく分からないまま善則に引っ張られ、そそくさと校舎に入った。
「大樹、あんな人の多い場所で叫ぶなよ、恥ずかしいな、今日の昼には有名人だぞ」
「うん、ごめん」
下駄箱を過ぎたあたりで善則に平謝りしているといきなり肩を叩かれた。
「お前も度胸があるのか無いのか分からん奴だな、大樹」
聞
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