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学園黙示録のシリアスブレイカー
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「(あいつは関係ないっ!とにかく逃げなきゃっ!)」

心に宿る秘めた想いを押し込みながら、彼女は走り続けた。
…………ついでにコータも。













所変わって、ここは保健室。
歩く死体に噛まれた生徒が、一人寝かされていたのだが…………。

「お、岡田…………?」

彼もまた、歩く死体の仲間入りを果たしていた。
この学園の男子生徒である石井は、目の前の現象に目を見開く。

だが彼は逃げるわけにはいかなかった。
何故なら彼はここの保険医を守りたかったからだ。

「う〜ん……困ったわぁ…………」

そしてその保険医だが、近くで男子生徒が同級生を撲殺しているというとんでもな現場にいるというのに、ほんわかとした雰囲気を保ったまま動き回っていた。
彼女、鞠川 静香はその豊満すぎる乳房を揺らしながら、薬品の詰まった棚をあさっていた。

ここを脱出する前に、できるだけのものは持って行こうというのだ。
しかし動くたびに、大きな胸や肉付きの良い尻を揺らすのはどうかと思う。

「噛まれたところを治療してもすぐに死んじゃうし……これじゃあ手の施しようがないじゃない」

困った顔をする静香だが、このような状況でのんびりしている場合ではないと思う。

「先生!早く逃げましょう!」

男子生徒を撲殺した石井が、静香に慌てた様子で言う。
しかし彼女は制止し、薬品をまだ持ちだそうとする。

このせいで、彼は死ぬこととなるのだった。

「うぁぁっ!?」

歩く死体が窓を突き破って侵入し、石井の首筋に噛みついた。
もうこれで彼が助かることはなくなった。

「先生!早く逃げてぇっ!!」

自分が死に直面しても、それでもなお静香のことを心配する石井。
噛まれた場所から血しぶきが噴き、激痛が彼を襲う。

「え、え〜と……誰だっけ?」
「……え?」

しかしそうまでして守った女性に名前すら覚えてもらえてなかったでござる。
思わず呆然と静香を見るが、化け物が彼を押し倒したことで思考が途切れる。

噛みやすくなったのか、ぐちゅりぐちゅりと肉を食む気味の悪い音が保健室内に響く。
そして静香にも、その魔の手が迫っていた。

「ちょ、ちょっと……」

そう言って迫ってくる化け物から離れようとするが、もう後ろは壁になっているので逃げられない。
そしてとうとう噛みつかれるとなった、その時である。

その化け物は後ろから頭をかち割られて地面に倒れ伏した。
他にも迫っていた化け物を次々と殺していく彼女は、どうみても素人ではなかった。

美しい紫の髪をたなびかせて木刀を振るったのは、あの変態教師の通い妻と化している毒島 冴子であった。
そして彼女が近づいて行
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