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銀色の魔法少女
第十一話 温泉宿での決闘
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 はは、と彼は笑う。

「少しも問題はない、主が距離を取ろうものなら、我がそこの獣を斬りすてて、追いかけるまで」

 それは、アルフでは相手にならない、と彼は言っているようなものだった。

 実際、二対一で互角なのに私が抜けたらアルフはやられる。

 それはどうしようもない事実。

 だからアルフも何も言わず、ただ唇を強く噛み締めてるだけ。

 そんな時だった。

「見つけた!」

 そんな声が聞こえたと思ったら、この前の白い女の子が現れた。

 どうやら私たちの戦いをかぎつけてここまでやってきたらしい。

「なんじゃ、主も来たのか」

 彼も予想外だったようで、彼女を見つめる。

「あ、この前の……」

 彼女は彼を見ると頬を赤くして、固まる。

 ? 仲間じゃなかったのかな。

「さて、これは少し困ったのぅ」

 彼の言うとおりだった。

 彼女が彼の仲間じゃないのなら、この状況は少しまずい。

 誰かが動けば、その他の誰かにやられる。

 三すくみ、まさにその状況だった。

 つまり、誰も動けない。

 レイが入れば対処できただろうけど、彼は今別の場所でジュエルシードを探している。

 しかし、すぐにそれは崩れ去る。

「!? しまった!」

 彼のポケットに入っていたジュエルシードが暴走し始めたのだ。

 もちろん一番先に動いたのは彼だった。

 彼は剣を戻し、両手でそれを押さえつける。

「く、このぉ!」

 彼の手から血が溢れ、地面をぬらす。

「これで、どうだ!」

 彼を中心に見たこともない魔法陣が展開される。

 私たちのものとは違う、三角形の魔法陣。

「まさか、あれって……」

 白い子の使い魔が何か知っているようだったけど、聞いている暇はない。

「ま、たく、面倒事ばかり起こしよって……」

 少しして、彼はジュエルシードの封印に成功する。

 その手は血まみれで、もう戦うことなどできないだろう。

「あの、大丈夫ですか?」

 白い子が心配そうに近づく、その時だった。

 彼の背後に、レンが現れた。

 おそらく気配を消す魔法を使って彼の背後に忍び寄ったんのだろう。

 私以外誰も気づいていない。
 
 そして、その手に持った彼の愛機である槍をもって、彼を全力で突き刺そうとした、が。

「わかっておるぞ! この小童がぁ!」

 彼は勢いよく振り返る。

「! だけど!」

 けれど、レイもただ驚くだけでなく、その槍で全力で突く。



 彼はそれを、ジュエルシードで受け止めた。



「はぁ!?」

 あれを両手、剣で受け止め
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