暁 〜小説投稿サイト〜
王道を走れば:幻想にて
幕間+慧卓:童貞 その2 ※エロ注意
[13/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
騰させる。最後の一射は精根尽き果てたかのように弱弱しく、流れるままのものであった。色濃く穢された膣内に再び、薄まりはすれども粘り気だけは一流の白濁の液体が流れ込み、数多の運動に大分慣れて来た肉層へと染み込んで行く。
 二人は抱き合いながら絶頂の快感を覚え、荒げに荒げた息を零す。

「はぁ・・・はぁ・・・もう駄目。死んじゃう・・・」
「もっ、もう出ないぞ・・・はぁ、はぁ・・・」

 漸くといった感じで、慧卓の陰茎が引き抜かれた。若さゆえの甲斐あってか、夥しい量の液体が膣内より溢れ出てくる。意識が蕩けた中でもまぐわいの強烈な匂いだけは確りと捉えてくれた。 
 若々しい身体を汗ばせながら実晴は、投げ出された慧卓の腕に頭を乗せて言う。

「っはぁ・・・はぁ・・・ねぇ、今日はこのままで、寝ちゃお?」
「そ、そだな・・・やりすぎて、もう起きれないや」
「じゃ、お休み・・・」
「あぁ・・・待って、実晴」
「んん?あっ・・・んちゅっ・・・ちゅっ」

 行為の激しさに似つかわしくない、ただ唇を重ねるだけの穏やかな接吻。赤らんだ唇を味わうかのように慧卓は口付けを重ね、今更ながらではあるが、この言葉を告げる。  

「実晴、好きだ」
「・・・うん、私も、大好き」

 淡い微笑を浮かべながら、実晴はゆっくりと瞳を閉じた。慧卓も一つ眠りに就こうと、目を閉じて心身を落ち着けていく。荒げた呼吸が止むまでは眠気につけなかったが、それでも互いの体温を間近で感じるにつれて徐々にまどろみが舞い降りてきた。
 太陽の光が真上へと差し掛かる時、外界の騒がしさに目も耳もくれず、若き二人の逢瀬は一先ずの休息に落ち着いた。夜となれば再び二人は行為に及ぶのであろうが、それはまた別の話である。


ーーー全回想、終了ーーー


「以上が、俺の初体験の時に経験した、全部だ」
「・・・・・・死ね」
「え!?ちょ、それなんだよ、死ねって!」
「うっせぇ!こっちにゃそんな健気な女なんて絶滅危惧種なんだぞ!なんだよそれ、羨ましい!ふざけんな!相思相愛な彼女と一日やりたい放題か!?ぶち殺すぞてめぇ!」
「ちょっとぉ、なんでそんなにやっかむんだよ!酷い奴だよな、パック?」
「ミシェルの僻みに付き合うな。こいつは人よりも嫉妬深いんだ。まぁ反面優しい部分もあるんだがな」
「そのやさしさってのが全然感じられないんだけど」
「そりゃそんなエロい話聞かされれば不愉快にもなるわ。今どき、娼婦だってそこまで尽くしてくれないんだからな」

 寝台でバッジを磨くパックの言葉に慧卓は理解を示すが、どうにも怒られ損のような気がするのだ。こういう時、本心から言ってしまえばただ単に羨ましがられたり興奮したりで終わってくれた方が良かったのだが、ミシェルの場合は無茶苦茶な罵倒である
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ