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王道を走れば:幻想にて
幕間+慧卓:童貞 その1 ※エロ注意
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寝転がり、実晴の身体を後ろから抱きしめた。抱擁の中に柔らかな感触と、熱を帯びて火照った少女の慈しみを感じる。実晴は素っ気の無い言葉で返す。

「・・・クーラーつけてないんだから、寝苦しいよ?」
「じゃぁつけるぞ」

 モニターを投影してクーラーを起動する。ピピッと声を漏らして換気装置が動き、クーラーの口が開いた。慧卓は実晴の手を優しく握り締める。

「こっちを見てくれ、実晴」
「っ」

 緊迫したように実晴が固まり、息を詰まらせる。慧卓は彼女の返事を待たず、もう一方の手で彼女の身体を自分の方へと向かせる。慧卓から視線を逸らす実晴の横顔は、胸を炙るような羞恥に、そして淡い期待に紅潮を帯びていた。首筋と耳元の赤みが暗闇の中でも目立ち、その上を流れる艶やかな珠玉が彼女の凄艶さを彩った。ちらりと慧卓を窺う瞳の走りでさえ、可憐に思える。  

「・・・やっぱり、可愛いな」
「っ、ま、真顔で言わないでよっ。顔近いし」
「実晴」

 慧卓は呼び掛け、彼女に身体を近付ける。そして、贖罪の言葉を囁いた。

「遅くなってごめん。期待していたんだよな」
「・・・馬鹿」

 実晴が振り向く。うるうると潤んだ瞳から涙が落ち、目端を、鼻筋を通って寝具に落ちた。責めるような瞳には、想い人の言葉を心の底より嬉しく思う本心が明瞭に現れている。

「いいかな?」
「・・・うん」

 首肯と共に、自然と両者の距離が縮まる。十センチ、視界から相手の口元が消える。五センチ、相手の瞳の中に己の姿を捉えた。三センチ、目が瞑られて、優美な暗闇が覆われる。一センチ、相手の息遣いを咥内に感じる。
 そして、両者の距離がゼロとなった。

「ちゅっ・・・ちゅっ、あむ・・・」

 瑞々しい口元から溢れる、唇と唇が合わさる音。粘液で態と音を立てるように二人は唇を重ね、優しく吸い合う。

「・・・んんっ、待ってたんだから、んむっ。ずっと・・・」
「あぁ。だから其の分、いっぱいする」
「そうして」

 互いの背中に手を回して、二人はより熱を帯びた身体を合わせる。長年の想いが適った反動なのか、実晴は早々に小鳥のような可愛らしい接吻を、妖艶さと淫らさが相混じった深い口付けへと進ませている。慧卓の唇の間を可憐な舌が割って入り、大胆にも相手の舌を絡め取って弄ぶ。水音が心を刺激して、彼女の愁眉が蕩けていく。  
 欲情をそそられた慧卓もまた咥内を弄る相手の舌を愛撫しながら、その情欲の両手を伸ばす。右手は下腹部をなぞりながらふっくらとした臀部へと回される。パジャマ越しに張りをなぞる。時折、指を秘所の方へと引っ掛けながら円を描くように撫で回すと、それだけで実晴が性を刺激されたか、悦びに震えてくれる。慧卓はパジャマの中へと手を突きいれ、下着越しに、そして生肌の臀
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