Chapter-5 第17話
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はハロウィンの習慣はない(町の人から聞いた)。
「そうですか。では、近いうちに。ローラ姫、貴女へのお土産、いりますか?」
「いいえ。ハルカ様の元気な姿が見られれば……」
ハルカはふとした時に、ローラ姫は可愛いと感じてしまうのである。
「そうですか。そういえば、貴女のお父様に変化は何かありました?」
「ええ。とある女の人とよく会っているようなのです。その女の人は私にも優しく挨拶してくれて、とても人が良さそうですが…。目的はまだお父様も女の人も話してくれませんの」
ローラ姫の声は心配そうで、少し小さかった。
「何かあったら、僕が……。いえ、何でもありません。えっと……」
僕がローラ姫を守る、いや、ローラ姫を傷つけるものは僕が許さない、と言おうとしたが、やめておいた。
(僕は臆病者?いや、まだよく分からないまま首を突っ込むのは良くない。……詳しく知りたい)
「ハルカ様、私を気遣って下さるのですか?ありがとうございます。今の所、私は元気ですわ」
ローラ姫はまた明るくて可愛い声に戻る。ハルカはホッとした表情を浮かべた。
「では、また、姫様、想っていますよ」
「私もハルカ様をお慕いしております」
そして“王女の愛”の会話の終わりにいつもやること、二人とも王女の愛に口づけをすることである。
そして。
翌朝、ハルカが街を歩いていると、2階建ての武具屋を見つけた。
そこには、
“炎の剣 9800G 水鏡の盾14800G”
と書かれていた。
(……高いな。しかし、欲しい。魔物を倒しまくるか)
「おや、旅人さん、この剣と盾、欲しいんですか。僕も欲しいんですけどね、高くて手が出せないですよ。この二つは旅人憧れの武具なんですが」
通りかかりの男はそう言った。
「そうですね。良い物でしょうから、高いんでしょうね」
そう言って、財布を見る。
(……炎の剣は何とか買えそうかな)
結局、ハルカは2階建ての武具屋に入る。
そして炎の剣を購入した。
高い買い物ではあったが、強力な魔物と戦うには役に立つだろう。
そう思っていたら……。
武具屋の1階に降りたとき、若い男がハルカに話しかけてきた。
「あなた、確かローラ姫を助けた勇者さんですよね?」
「そうですけど……」
「あなたなら着こなせるのではないかと思って、……ロトの鎧のことです」
「ロトの鎧……」
「ゆきのふと言う僕のおじいさんが、ドムドーラの何処かに、それを隠したと聞いています。竜王軍から逃れる際、“わしの店の近くにロトの鎧を隠した”と、ゆきのふじいさんが遺言でそう言っていたのです……多分その話は本当でしょう。あの大木の近くに、見たことのないような、全身鎧で覆われた恐ろしい魔物を見かけたと言う人もいましたから、そいつが…」
「ロトの鎧を守っているということですか
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