Chapter-4 第14話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
ばい、ハルカ」
ハルカはリレミトを唱えた。
数日後、ハルカは雨の祠に来ていた。
「貴方のご命令通り、銀の竪琴をお持ちいたしました」
「おおハルカ!来たか!では、約束どおり、雨雲の杖を渡そう」
銀の竪琴を渡すと、雨雲の杖を受け取った。
「これで第二段階はクリアだ。……次は難しいだろうな。わしも最後の一つの場所がわからないんじゃ」
賢者はすまなさそうにハルカに言った。
「……メルキド方面に行ってみます。あるとしたら、そこでしょうから」
「そうか。これくらいしか出来なくてすまなかったな」
「いえ。僕もまだまだですから」
「気をつけるんじゃ。あ、最後の“証”を手に入れたら、ここにもう一度訪れて欲しい。出来れば、ローラ姫を連れて」
「……え?何故です?」
「……その時になったら話す」
ハルカは首をかしげながら、賢者と挨拶を交わし、雨の祠を後にした。
「…ということです」
ハルカはその後、ローラ姫に雨の祠で雨雲の杖を受け取った時の出来事を話した。王女の愛を通じて。
「そういえば、私のお母様が、異世界から来たって…」
「ああ。そういえばそうでしたね。宴の後、貴女が僕に“王女の愛”を渡した時に…」
思い出した。宴の後で二人で話したことを。
ハルカの父、ローラ姫の母。二人は異世界から来たという話。
ハルカは勇者ロトの子孫。
「もしかしたら、ローラ姫にもロトに関係するのでは……」
「否定、出来ませんね。でも今はまだわからないのですね。分かる時が来ることを今は待っていますね。ハルカ様、お疲れ様でした」
「ありがとう、ローラ姫。今から、ルーラでそちらに向かいますから」
「はい、お待ちしております」
ハルカはルーラを唱え、ラダトームへ戻る。
(ローラ姫も、ロトに関係する……、そうなれば、僕とローラ姫が持っている“王女の愛”に刻まれている、文字のことも、解ることになるんだろうな)
ふと、そう考えながら。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ