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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick-02_なんか青く晴れた空、碧空(へきくう)みたい
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母さん、ありがとうございます♪」

「お礼なんていいですよ。可愛い娘のためですから」

いや、あなたの娘じゃないんですけど。小日向さん家の子供ですが。

「信乃ちゃん、美雪ちゃん。この数日のことですけど、本当に大丈夫ですか?」

美雪の様子を見て大丈夫だと思ったのか、母上は今言わなければならない心配事を
聞いてきた。

「うん、大丈夫だよ。料理も家事もいつも手伝っているからやりかたはわかる。
 心配しないでいいから」

母上が言っている数日のこととは、僕たちの両親が家を離れる期間のことだ。

小日向さん(美雪のお父さん)は外国によく行く仕事をしているらしい。
取引先で我が家の総合格闘術を話したら大いに盛り上がり、その人が主催のパーティーで
見せてほしいと言われた。
父上は自分たちの術が世界に広まる事を喜び、即決で返事をした。
そして師範の自分と弟子全員の参加を伝えたのだ。

問題はパーティーの日のタイミングの悪さ。

本来なら僕と美雪も参加するはずだった(子供だけ置いて行くわけにはいかない)が
海外に行ったことがないので当然パスポートがない。
パスポートの発行は1週間ぐらいでできる。
だけど依頼を受けてパーティの日までは一週間もなかった(無茶苦茶だな取引先の人)

母上も美雪のお母さんも一緒に言って手伝わないといけないので日本に残る事が
出来ない(だめな父親たちだと母上たちは嘆いていた)
誰かに僕たちの世話をお願いしようと考えたのだけど、親戚関係がないに等しいので
誰もお願い出来る人がいない。
父上の弟子たちも、その家族も都合が悪くてそれも不可。
最終手段的に母上の前に住んでいたアパートに人たちに聞いたけど、みなさん都合が
悪くて連絡を取る事も出来なかった。

それを聞いて僕たち2人は自分たちだけで残る事を決めて両親たちに伝えた。

最初は渋ったが、結局は2人だけでお留守番に落ち着いた。

そしてその出発が今日となる。

「でも、子供2人だけは・・・」

「心配なのはわかりますが、僕たちよりも身の回りの世話が必要なダメな父親たちを
 心配した方がいいですよ」

「そうですよ、姫母さん♪」

「それを言われると立つ瀬がないな」

「ほんとですよ師範」

母上の後ろから、そのダメな父親たちが顔を出した。一緒に美雪の母上もいる。

「最低でも、数日分の家事をすることなら僕たちは問題ないですよ?」

皮肉をこめてダブル父親に笑顔を見せた。家事を手伝わない典型的な亭主2人に。

「尊敬する師範にそんなことを言うとはダメな次代の師範だな」

「師範は尊敬してます、父上も家族として尊敬しています。
 ただし私生活の一般常識のなさには・・・・・・」

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