暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第45話 初戦 少年はいまいち成長しているようです
[1/8]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

Side ネギ


「あれ、桜咲さん?もう就寝時間ですから、お部屋に戻ってくださいー。」

「先生ですか。すいません、これが終わったら戻りますので。」


見回りをしていたら、桜咲さんが御札を貼っていた。なんだろう?

東洋呪術は詳しくないから分かんないや。


「……ああ、これは式神返しの結界です。

私のは手遊び程度ですので、低位の式神は入って来れず、上位のモノが入ってくれば分かる程度のモノです。」

「へぇ〜……。(でも、手間がかかりそうだな。僕には合ってないか・・・。)

あ、そうだ。ちょっとだけお話ししてもいいですか?」

「ええ、構いませんよ。では、こちらに。」


桜咲さんは簡潔に言うと、脚立から降りてスタスタとロビーの方へ歩いて行ってしまう。

うぅ〜ん、やっぱり若干苦手だなぁ・・・・・。


「"人払い(フー・シェー・エクスレット)"。えっと、桜咲さんは親書の事、知っていますよね?」

「……ええ、愁磨さんから聞きましたから。それが?」

「はい。桜咲さんは神鳴流――こちらの情勢に通じていると思いましたので。

関西呪術教会について教えて貰いたいんです。」


学園長先生はいくら聞いても言葉を濁すだけだから、仲が悪いって事しか分からなかった。

そりゃ、魔法使い(余所者)があれだけ大きな顔をしてれば仲も悪くなるよ。


「おそらく、ですが。敵の大部分は関西呪術教会の一部勢力である『呪符使い』達です。

それと、所謂タカ派。関東魔法教会を実力を持って排除しようとしている連中です。」

「なるほど……。危険な相手である事は間違いないですね。

それで、敵のリーダーは誰なんですか?」

「タカ派をまとめているのは、元老陣……数十年裏で実権を操っていた奴らです。

そして、関西呪術教会の長は……『近衛詠春』です。」


僕はその名前を聞いた時、一瞬分からなかった。

このえ、えいしゅん・・・・?近衛、詠春・・・・って、まさか。


「近衛って……木乃香さんと何か関係が?それに、詠春って……。」

「ええ、そうです。この……お嬢様の父であり、愁磨さんの戦友です。」


つまり、父さんの戦友でもある・・・・・・!!

・・・学園長先生は知っていて狙ったのか。だけど、今はありがたい。


「ありがとうございました。……あと、一つだけ。詠春さんはどちら側ですか?」

「……長は、こちら側です。方々まで手が回らないと言うのが現状ですので……。」


よし、これで敵はハッキリした。父さんの話も聞けるだろうし、いやでも実戦経験が出来る。


「それじゃ、お休みなさい。桜咲さん。」

「はい、おや
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ