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駄目親父としっかり娘の珍道中
第25話 決闘は予約を入れてからしろ!
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い。友達のフェイトちゃんがどうしても一緒に来て欲しいと言われたのでついて行って来ます。士郎さん、何も言わずに去って行ってごめんなさい。銀時さん、帰ってきた時までには、ちゃんと答えを考えておきます
 なのは》

「なのは……お前はその道を選んだって言うのか?」

 置手紙をそっと机の上に置き、銀時は深く項垂れた。
 家族よりも友達を優先した。それもまたなのはの人生だと納得すべきなのだろうが、ほんのぴょっぴり寂しく感じる銀時なのであった。




     ***




「ついたよ、なのは」

 時の庭園に辿り着くなりフェイトがそう告げてくれた。なのはの目の前に映る物の何もかもが真新しく映っていた。
 大理石の壁や床は勿論、木目調の扉や窓の外から映るオーロラのような綺麗な光景。
 それら全てがどれも真新しく映っていた。

「へぇ、此処がフェイトちゃんのお家なんだ」
「うん、そうなるかな? それより、早く来て。母さんがきっと待ってるから」
「うん、でも……何で私を呼んだんだろう?」

 何故自分を呼んだのか?
 そんな疑問があるのだが、今はそれを確かめる為にもフェイトの母親に会う必要がある。
 
「ねぇ、そう言えばアルフさんは? さっきから姿が見えないんだけど」
「私も良く分からないんだ。最近ずっと姿見てないんだけどね」

 どうやらフェイト自身も知らないようだ。本人はさほど気にしてないように見せているが、恐らく強がりだと言うのは分かる。
 フェイトにとってアルフは共に死線を潜り抜けてきた掛け替えのない仲間なのだ。
 そのアルフが最近姿を見せない。あのフェイトが心配しない訳がないのだ。

「それにしても、窓から映るあの空って変な色してるよねぇ」
「此処は貴方達の居る世界とは違うんだ。だから空の色が違うのも当然なんだよ」
「へぇ、でも海鳴と江戸の空は一緒だったのに、此処だけ違うんだ。不思議だなぁ」

 さして疑問に感じないまま、なのはは窓の外に映る空を珍しそうに眺めながら歩いていた。
 フェイトの母親とはどんな人物なのか? とか。帰った後、ご飯は何にしようかな? とか。
 そして、帰った後……出来る限りそれまでに自分なりの答えを見つけ出そう。
 そう決心しながら歩いていた時の事だった。急にフェイトが歩を止めた。
 いきなり止めたものだから危うく後ろからなのはは追突しそうになってしまい急遽立ち止まる。
 
「ど、どうしたの?」
「ちょっと待ってて」

 後ろで理由を尋ねるなのはを待たせ、フェイトは静かに目を閉じて意識を集中させた。
 意識を集中させる事により魔導師や、魔力を体内に持つ者は脳内に相手の言葉をトレースする事により口を使わずにその相手だけとの会話が出来るよう
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