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駄目親父としっかり娘の珍道中
第25話 決闘は予約を入れてからしろ!
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ン痛むんだよ! マジで痛いんだよ涙目なんだよ! だから此処は士郎さんにお願いするわ。マジで頼むよ」
「いやいやいや、実は僕もあれなんだよ。こないだ夜道を歩いていたら動物園から逃げ出したゴリラに腕を殴られて未だに痛むんだよねぇ。だから此処は銀さんにお願いするよ」
「ベタベタな嘘ついてんじゃねぇよ!」
「そっちだって嘘ついてるじゃないか!」

 扉の前で醜い言い争いが展開していた。
 誰が扉を開けるか。そんな程度の事で激しく言い争いを行っていたのだ。
 しかもその内容が明らかに下らない内容だったりする。
 初めは口喧嘩程度の事だったが、遂には互いに胸倉を掴みあってお互いゼロ距離で下らない事を連呼しあう始末となっていた。
 だが、あんまりにも下らない内容だった為遭えて此処では記載しないで置く事にする。
 キャラのイメージが壊れてしまう危険性もあるので。

「よ、よぉし! それじゃこうしよう。二人で一緒に開くってのはどうだ?」
「そ、それは良いねぇ。それならお互い恨みっこなしだね」

 満場一致の元、銀時と士郎の二人がノブに手を掛ける。
 互いにガッチリとノブを掴み、深く息を吸い込んだ。

「せぇの!」

 同時に掛け声を挙げた後、二人同時に静かにノブを回した。
 ガチャリと音が鳴り扉を押さえていた力がなくなる。そのままゆっくりと扉を押し開き部屋の中へと二人は誘われるように入った。

「お、おはようなのは……そろそろご飯が出来るよぉ」
「おらぁ、起きろやこの寝坊助が! さっさと起きないと俺の時みたいに熱湯ぶっかけるぞコノヤロー!」

 部屋に入るなりにそう告げる二人。だが、部屋の中に入った事により二人は気づく事が出来た。
 この部屋からは人の気配が感じられないのだ。
 本来ならこの部屋で眠っている筈のなのはの気配が全く感じられないのだ。
 つまり、この部屋には誰も居ないと言うことになる。

「な、なのは?」
「居ない!」

 本来部屋に居る筈のなのはの姿が何処にも見受けられないのだ。
 だが、部屋を見る限り荒らされた形跡は見受けられない。少なくとも突如やってきた人さらいにさらわれた訳ではなさそうだ。
 では、なのはは一体何処に行ってしまったのだろうか?

「ん?」

 銀時は、ふと机の上に置かれている何かに気付いた。
 それは一枚の紙切れだった。
 良く見ると其処には簡潔にだが文章が書かれている。
 字の形により明らかに子供が書いた字と見受けられる。銀時はその紙切れを手に取り、それを目の前に持って来た。
 どうやらそれは置手紙だったようだ。其処にはなのはが急ぎ足で書かれた形跡で書いてあったようだが、内容は簡潔に書き纏められていた。

《勝手に居なくなってしまった事には御免なさ
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