第25話 決闘は予約を入れてからしろ!
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は透明なグラスに奇妙な色の液体が注がれていた。
「御免なさい。フェイトは今ちょっと外しているの。退屈かも知れないけど待っててもらうことになるわ」
「私は構いませんよ。えっと……」
「プレシアと言うわ。フェイトの母親の」
「あ、そうなんですか」
改めてプレシアの名を聞き、なのはは納得する。どうやらこの人がフェイトの母親なのだろう。
しかし、その割りには妙に疲れ切った顔をしている。体の何処か悪いのだろうか?
「折角来てもらったのに御免なさいね。何もないものだけれど、どうぞ」
「有り難う御座います」
プレシアが持って来た液体を受け取り、なのはは迷うことなくそれを口に運んだ。
ほのかな甘味のする飲み物だった。喉越しも良くすぐに飲み干せるような代物でもあった。
だが、それを飲み干した直後に、なのはの身に異変が起こった。
「あ、あれ?」
突如、目の前の視界がぐらつきだしたのだ。体も真っ直ぐに立っていられない。一体どうしたのだろうか?
「少し疲れてるみたいね。横になって眠った方が良いわ。起きた頃にはフェイトも帰ってるでしょうし」
「は、はい……そうさせて……貰いま……す」
その一言を最後に、なのはは即効で横になり深い眠りについてしまった。
目をつむり、静かな寝息を立てている。そんななのはを見ながら、プレシアは笑みを浮かべていた。
とても邪悪な笑みを。
(まぁ、貴方がフェイトと会う事は二度とないでしょうけどね)
黒く、邪悪な笑みを浮かべながら、プレシアは心の内でそう呟いていた。その呟きを知る人物は、誰も居ない。
***
貴重な情報源でもあるアルフを連れ帰った銀時達は、直ちにアルフを医務室へと連れて行った。
どうやら現状ではアルフは言葉を発する事が出来ないようだ。これでは情報を聞き出す事など出来る筈がない。
後の事は医者に任せて、銀時達は現状報告へと向った。
「そうか、そっちでそんな事があったか。こっちは何も無かった。方々を尽くして探したのだがこれといって有益な情報を見つける事は出来なかった」
「すまねぇ旦那。俺がついていながらこんな低たらく。全ては俺の責任でさぁ」
別行動していた真選組の方は何も有益な情報を見つける事が出来なかった。
その事実に沖田はとても悔しそうに懺悔していた。目元を手で覆い隠し、肩を震わせている。
どうやら情報を見つけられなかったのを自分のせいだと言っているようだ。
そんな沖田の肩に土方が手を置く。
「何も全ててめぇのせいじゃねぇ。一端に自分を責めるなんて事してんじゃねぇよ」
「皆さん聞きましたかぁ!? 今土方さんが全部自分の責任だって言うんで責任をとって腹を切るみ
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