第24話 住めば都も二つあると悩みの種
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故あの時雷撃を避けなかったのか?
自分で自分が情けないと自暴自棄に陥りだしているのが明らかでもある。
「クロノ君、それは間違ってるよ」
「新八さん」
「あの時、もし君が雷撃を避けていたら、その雷撃は彼女に当たっていた筈だよ。君だから一命をとりとめられたかも知れないけど、もしかしたら、彼女だったら最悪死んでいたかも知れないんだよ? 君は身を挺してフェイトちゃんを守ったんだよ!」
新八の懸命な説得であった。もし、あの時クロノが雷撃をかわしていたら、その雷撃は間違いなくフェイトに向かっていた筈だ。
咄嗟にクロノが彼女を突き飛ばさなかったら、間違いなくフェイトの命は危うかった筈だ。
言うなれば、クロノがこうして負傷したが為にフェイトが助かったのだと言える。
「ま、見方は人それぞれだ。どう思おうがそれはてめぇで決めれば良い。それより、今はしっかり休んで怪我を治す事だけ考えろ」
「そうもいきませんよ。動けるようになる程度で充分ですんで」
「やせ我慢も程ほどにしな。今のお前じゃ動けるようになったところで、あのフェイトとまともにやりあうのは至難の業だろうが」
「いえ、僕は彼女と戦おうとは思っていません」
「どういうことだ?」
言葉の意味が全く分からなかった。真意を問おうとしたが、その際にクロノの視線が泳ぎだす。
普段見せないクロノの表情に、銀時は彼が何を言いたいのかを理解した。
「新八、お前は一度神楽んとこ行って来いや」
「え? でも銀さんは?」
「俺はもう少しクロノと話してくさ」
「そ、そうですか」
半ば釈然としないながらも、新八は席を立つ。どうやら此処に自分は居てはいけないのだろう。
そう察し、席を外してくれた。
新八が扉を閉めて外へ出て行ったのを皮切りに、部屋には銀時とクロノだけとなる。
「さ、二人きりになったぜ。さっきの言葉の意味を教えてくれよ」
「あの時、僕に向かって雷撃が降り注いだ時、彼女は急ぎジュエルシードを回収していたんです」
「んだよ、良い子どころか美味しい所掠め取ってるじゃねぇか!」
「確かにそうかも知れません。でも、その時僕は聞いたんです。彼女の口から、ごめんなさい……って」
「マジかよ」
以外な事だった。フェイトの性格は大体把握している。
なのはの事を一途に思っており、その反動故か、父親の銀時を異常なまでに敵視している。
側から見ると生粋の変態にも思える。まぁ、本人も自覚している以上仕方がないと言えば仕方がないのだが。
そんなフェイトがクロノに対して謝った。
となると、彼女の性格を今一度改めなおす必要がありそうでもある。
「銀さん、もし……もし彼女に会う機会があったら。出来るだけ彼女を更正させてあげられませんか?」
「難
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