第23話 時には子供でも決めなきゃならない答えがある
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黒煙がアルフの体から湧き上がる。喉を重点的に痛めつけられた為に、もうアルフは声を発する事が出来ない。
更に、魔力リンクも断たれた為に、もう魔法を使う事すら困難となってしまった。
「もう貴方の顔なんて見たくないわ。今までフェイトの為に尽くしてきた礼として、地上に落としてあげる。其処で運よく誰かに拾われると良いわねぇ」
「プレ……シアァ」
「さようなら……醜い使い魔」
最後にそう言い放ち、アルフの真下に転送用のゲートを作り出す。其処に向かいアルフを放り捨てる。
力なく、手を伸ばすアルフを、プレシアは興味なさげに見ていた。
もうお前になど興味はない。何処へでも行ってくたばるが良い。
そう告げるように、冷たい視線が、アルフを貫いていたのだ。
アルフの意識が途切れるその時まで……ずっと。
***
なのはは何処かぎこちない感じを感じていた。
今、彼女は地上に降りている。
そして、かつて銀時達がお世話になった高町家の自宅に訪れていたのだ。
無論、その隣には銀時が座っている。
相変わらず間が抜けたような顔をしつつ鼻を穿っている。
リビングはとても綺麗に象られており、清潔感が漂っている。それと同じように飾りつけもされており、江戸とは何処か違った雰囲気を感じられた。
「いらっしゃい。ゆっくりくつろいでいってね」
「あ、はい」
桃子がそう言いながら温かいココアが注がれたカップを目の前に置いてくれた。
並々注がれた茶色のココアが湯気を立ち上らせてなのはを誘っている。
湯気と一緒にココアの芳醇な香りが鼻をくすぐる。
周囲の目線を気にしつつ、なのははそれを手に取り、そっと啜った。
普段自分が煎れるのとはまた違った味がした。
美味いとか不味いとかそう言うのじゃなく、何処か懐かしく、そして優しい味であった。
「美味しい」
一言、そう感想を述べるのがやっとであった。気がつけばなのはの頬は桃色に染まり、目が満天の星空の様に輝いているのが見えた。
その隣で、銀時もまたココアを頂いていた。
なのはの様な反応はせず、片手でズビズビと啜るだけである。
「落ち着かないみてぇだな」
「うん、始めて来た場所だし……」
銀時の問いになのははぎこちなく答えた。此処に彼女を連れてきたのは銀時の提案だ。
なのはは本来此処高町家の次女だった子だ。
しかしそれが何らかの出来事により銀時達の住む江戸に来てしまい、それを銀時が偶然拾い、そして育て上げてきたのだ。
本来なら、なのはは本当の家族の下へ帰るべきだ。しかし、それは銀時や高町家が決める事じゃない。なのはが決める事なのだ。
そこで、銀時はある提案を下したのだ。
それは、今
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