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駄目親父としっかり娘の珍道中
第21話 馬鹿な上司ほど部下が集まりやすい
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ー!」
「ロストロギアフルボッコにしてきましたぞコノヤロー!」

 銀時と神楽の二人が揃って敬礼のポーズを取りながら叫ぶ。が、ブリッジの中は一同の帰還を祝うムードではなかった。
 寧ろかなり騒然としている。もう皆かなりテンパりまくってるのだ。

「あ、お父さん! 大変な事が起きちゃったよぉ!」
「どうしたんだぁ? ゴリラがまた脱糞したのか?」
「違うよ。確かにあのふにゃちんゴリラが脱糞したら大騒ぎだけど、それ以上に大変な事が起こったんだってばぁ!」

 銀時の目の前でなのはが幼い体を必死に大きく見せるような仕草をして今の騒ぎの規模をアピールしている。体が小さい故か、はたまた子供であるが故か、その仕草が何処となく可愛いと思えてしまうユーノがいたが、それは遭えて無視させて貰う。

「んで、ゴリラの脱糞じゃないとしたら、一体何が起こったってんだよ」
「銀さん、あれ……あれぇ!」
「あん?」

 驚きながら新八が目の前を指差す。それに従い皆が新八の指差す方を見た。それは艦内に表示された巨大モニターに映る光景であった。
 場所は見た所大海原と思われる。床一面が青い海しかない。
 そして、曇天の空と海の狭間に見られるのは天を突く程の巨大な竜巻であった。

「な、何じゃぁありゃぁ!」
「残ったジュエルシードが一斉に起動したんだと思われます。今でこそあれだけの規模で済んでますが、このまま放っておいたら大変な事になりますよ」

 後ろに居たユーノがしっかりと説明してくれた。ジュエルシードはたった一つでも暴走し、暴発したらとんでもない被害になる。それこそ星一つなど軽く吹き飛ばせる程の威力を持っているのだ。
 そして、それが6個も同時に起動してしまった。かなりやばい事態でもあった。

「ちっ、厄介な時に厄介な事になりやがったな」
「何てこった。陸地なら俺達真選組が行ってどうにか出来たんだが、海の上じゃどうにもならん」

 舌打ちをする土方に続き、近藤も悔しそうに手を叩いていた。江戸から来た者達に共通する事。それは空を飛べない事だ。
 刀を振るい己の肉体を頼りに戦う侍達には空を統べる方法がないのである。
 そして、場所は大地のない海。此処では侍には荷が重過ぎる結果となっていた。

「僕が行って来ます」
「クロノ、お前!」
「このままでは他の世界にまで被害が拡大してしまいます。僕が行って何とか防いでみます」
「出来るのか? あれだけ激しく唸ってるのをお前一人で出来るのか? あれだぞ。竜巻だぞ! ハリケーンだぞ! 洗濯機の中みたいな状態になっちまうぞ! 下手したらお前全身綺麗綺麗になった上に脱水されてパリッとノリの利いた感じにされちまうんだぞぉ!」

 大声で長々と言いながらクロノの両肩を掴み必死になって叫ぶ銀
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