第21話 馬鹿な上司ほど部下が集まりやすい
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のだから。
「何はともあれ、無事に回収できましたね」
「何が無事だよ! この匂い取れんのか? 取れなかったらこれかなりやばいぞ」
「知りませんよ」
無情に切り捨てる新八。流石に毎回ツッコミしている余裕もないのだろう。しかし、ツッコミが生き甲斐の新八がツッコミを面倒臭がってたら存在その物が危うくなる危険性があるのでは。
「そう言えば、別の場所に向ったクロノ君や真選組の人達は大丈夫でしょうか?」
「心配するだけ無駄だろ? 仮にも俺達の世界をそれなりに守ってた税金ドロボーだしな。それに、あいつらにはあの執務官殿がついてんだ。心配する要素事態皆無だろうな」
その話をした後、別の方でまた同じく戦闘を行い無事にジュエルシードの回収を終えたと言う報告がこの後告げられたのは新八の記憶に新しい限りであった。
***
「此処も……駄目か―――」
フェイトは、戦闘が終わった海岸を見て一人そう呟いていた。今まででは常にフェイトが先手を切る事が出来た。何せ相手である銀時達はこの世界の人間ではない為に満足に闘う事も出来ない上に魔力を持っておらず、従ってサーチも出来ない為に常にこちらが先んじて行動出来たと言う利点があった。
だが、管理局との共闘によりその利点は崩されてしまったのだ。魔力もサーチ能力も向こうが一枚上手となってしまった。その上戦力的にも増強されてしまい、最早今までの有利さは影を潜めてしまっていた。
「もう、無理だよ。フェイト」
「アルフ―――」
アルフの声に覇気がない。普段は元気の塊なアルフがこんなに切ない声を発する事は滅多にない。
「何時に無く弱気だね?」
「そりゃ弱気にもなるよ。あの管理局が本腰上げて来たんだよ。あたしらだけじゃどうにもならないよ」
元々管理局との遭遇は念頭にあった。しかし、それよりも早くに回収を済ませる腹積もりでやってきていたのだ。それが銀時達との遭遇と言う思いも寄らないトラブルにより時間を食ってしまい、今回の結果に至ってしまったのである。
「それに、あいつらの世界の仲間みたいなのも居るし、完全に数じゃあたしら不利だよ」
「かもね」
「フェイト、もう止めようよ。これ以上無理したって集めきれないって」
アルフが言うのも最もだったと言える。この世界に散らばっているジュエルシードは恐らく残り6個。その残りを何としても管理局よりも先に手に入れねばならないのだ。
だが、そんな事は実質無理がある。魔力サーチ能力も魔力性能も向こうが上だからだ。
管理局には高度なサーチシステムがあるし、前回刃を交えたあの執務官は本気こそ出していないだろうが恐らく実力はフェイト以上にある。
真正面から闘ってもまず勝てないだろう。そんな相
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