第21話 馬鹿な上司ほど部下が集まりやすい
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時の姿が何ともであった。
それは果たしてクロノを心配しているのか、それともなのはの将来を心配しているのか、それとも自分の将来を憂いているのか微妙な所でもあった。
「だ、大丈夫ですよ。これ位なら僕でも何とかできると思いますし、それにあのまま放って置く訳にも行きませんし。今の所動けるの僕だけですし」
「あぁ、だったら其処に居る金髪坊やも連れて行け。何の役にも立たないだろうけどせいぜい弾除けにはなるだろうしさ」
後ろの方に居るユーノを後ろ指で指差しつつ銀時はそう言った。しかもその言い方が明らかに酷すぎたりする。
「銀さん。僕がそんなに憎いですか? 少なくとも弾除け以上は役に立って見せますよ!」
豪語するが意外と目標の小さい事でもあった。まぁ、同行してくれるのだから文句は言うまい。
そう思って置く事にするクロノであった。
「あれ? 嘘、何で!」
「どうした?」
「竜巻の発生地点のすぐ近くに人の反応があるんです!」
「何だって!?」
エイミィの発言に一同は騒然となった。あれだけの巨大竜巻だ。生身の人間が巻き込まれたら一溜まりもない。
「すぐに助けないと! エイミィ、モニター出来る?」
「やってみます」
竜巻のすぐ横に別のモニターが現れた。其処に映し出されたのは、巨大な竜巻に敢然と戦いを挑むフェイトの姿と、それを遠巻きから援護するアルフの姿であった。
「あいつら……まさか、あれを発生させたのってあいつ等だったのか?」
「でも、何で? 何であんな無茶をしたの? 自分ひとりで封印出来ないって分かりきってるはずなのに何で?」
モニターから察するにジュエルシードを同時に暴走させたのは恐らく彼女だろう。だが、フェイトとてそれなりに腕の立つ魔導師だ。あれだけ大量のジュエルシードが起動すればどれ程の被害になるか分からない程馬鹿ではない。
では、何故この様な無謀な手段に走ったのか?
恐らくそれは、残りのジュエルシードを全て手に入れる為なのだろう。
無謀、その一言で言い包められてしまう現状が其処にあった。
「すぐに助けないと! このままじゃフェイトちゃんが、フェイトちゃんが……」
「……」
今にも泣き出しそうな顔をしているなのはをクロノは見た。そして、再びモニターに映る苦しそうなフェイトを見る。
少年は苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。己の中にある理性と職務の狭間に苦しんでいたのだ。
本来なら今すぐに飛んで行ってでも助けに行くべきだろう。だが、相手は犯罪者として認定されている存在。
全ての次元世界を管理する大任を受けている自分達が犯罪者に加担する訳にはいかないのだ。
「その必要はないわ、なのはちゃん。このまま放っておけば、時期にお互い衰退していく。私達が
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