第21話 馬鹿な上司ほど部下が集まりやすい
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「ど、どうしたんですか銀さん! 早く攻撃して下さいよ!」
「駄目だ、無理! 俺には出来ない。余りに臭過ぎて近づけない! 新八、神楽、お前等のどっちかが頼むわ」
「む、無理です……流石に僕でも無理!」
「臭すぎるアル! これ以上近づいたら私、ヒロイン史上最悪の暴挙に出てしまうかも知れない……ウップッ!」
(どいつもこいつも使えねえええ―――!)
心の声であった。折角ユーノが初の活躍を見せたと言うのに、肝心な時に至ってこいつらが使い物にならないと言う場面に心底ガッカリしてしまう次第である。
しかも、その間にもヌルヌル鳥は激しく暴れまくっている。このままではバインドも限界になる。その前に何とかして仕留めないと流石にヤバイ。
「良いから早く攻撃して下さいよ! それでも主人公ですか? 情けない事海の如しですよこの駄目人間!」
「んだとゴラアアアアア! 上等じゃねぇか、てめぇに其処まで言われた以上黙ってられねぇ! 見てろやコノヤロー! 主人公の実力ってもんをよおおお―――!」
流石にユーノに其処まで言われたら黙ってられなかったのだろうか。鼻にツンと来る猛烈な臭気に必死に耐えながらも銀時は飛翔する。そして、ヌルヌル鳥の脳天から尻尾の先まで一直線に木刀の縦一閃が刻まれる。
縦一文字に切り裂かれたヌルヌル鳥はそのまま真っ二つになり、左右に分かれて地面に激突した。二つに分かれたヌルヌル鳥は、そのまま眩い光となりその姿を変貌させていき、遂には青い宝玉と小さな鳩がその場に姿を残す結果となった。
「や、やりましたねぇ銀さん」
「おう、しかし流石は魔法の力って奴だな……今まで戦えなかったロストロギアがまるで豆腐みたいにすっぱり切れるぜ」
銀時は呟きながらも自分自身の愛刀である洞爺湖を見た。実は銀時達は此処に戦闘に訪れる前に各々の武器にある程度の魔力コーティングを施しておいた。これによりある程度ではだがロストロギアと闘う事が出来るようになったのである。
しかし、それでも闘う事が出来た、と言うだけであり銀時達だけでロストロギアを仕留めるのは難しい為、やはりこの世界の戦力の援助は必要になる。
しかし、それでも今までよりは闘えるようになったと言うのはかなり有り難い話でもある。
「あ〜、臭ぇ臭ぇ。服にまで匂いが染み付いちまったよ。さっさと帰って匂い取らないと不味いなぁこりゃ」
よほど匂いが気になるのか服に鼻をひくつかせる銀時。今回の相手はある意味で辛い相手であったと言えるだろう。なにせ、正攻法では来ずに変性球にも似た戦法で来たのだから。
この戦法で来た事事態にジュエルシードが知識を得た事が伺える。やはり、これ以上時間は掛けられないだろう。下手に時間を置けばその分奴等は知恵を身につけて恐ろしい化け物へと変貌してしまう
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