第10話 目覚めたのは天上天下唯我独尊的美少女ですよ?
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かも知れない。
しかし……。
……………………。
………………。
しかし、その後に続く空白。確かに破壊神と雖も、この目の前の少女は神。そして、神が言う事に、誤りがそう有るとも思えないのだが……。
ただ、俄かに信じられる話ではないのも事実。
その刹那。
二人の長い黒髪を持つ少女が対峙する空白に、横から入り込む金色の髪の毛。
「ちょっと、アンタ。ハクちゃんが困って居るじゃないの」
そう言って、ハクと破壊神の少女の視線の間に割って入る美月。
但し、リューヴェルトの視る限り、ハクの雰囲気はおっとりした物で、そう困惑している雰囲気には思えなかったし、破壊神と言われる少女にしても、口調は確かにキツイ口調のようにも感じたのですが、神。それも危険な神が放つ、ピリピリとするような雰囲気ではないように感じたのだが……。
そう。まるで、性質の悪い男に言い寄られて困って居る美人の友人を護る事が使命のように感じて居る、世話焼きの友人のような雰囲気を、今の美月の方から感じて居たのだ。
どうにも、破壊神が顕われる、と言う危険な話から、極端にレベルの低い下世話な話へと状況が変化したような気が……。
しかし、
しかし、そんな美月の事も、何故かその形の良い眉根を寄せて見つめる破壊神の少女。
そうして、
「あんたの事も、何処かで見た事が有るんだけど、どうにも思い出せないわね」
そんな、自らの視線をわざと遮る金髪碧眼、更に巫女服の少女の姿を訝しげに見つめる破壊神の少女。
その時の彼女の顔に浮かぶのは困惑。何か思い出せそうで、しかし、思い出す事が出来ない非常にもどかしい感覚。そう言う風に感じられる。
但し、
「へへぇんだ。アタシはアンタの事なんか、ちっとも覚えていませんよぉ〜だ!
べ、べ、べのべぇ〜だ!」
何故か、妙に勝ち誇った表情でそう言った後、大きく舌を出して、破壊神の少女に見せる美月。
どう考えても、非常に頭の痛くなる状況。
その美月の台詞を聞き、それに続く姿を自らの胸の前で腕を組み、更に指で少し苛立たしげにリズムを刻みながら、かなり冷たい瞳で見つめて居た破壊神の少女。
そして、
「それで。この妙なオダンゴ頭が、今のあんたの巫女なの?」
そのオダンゴ頭に隠されて、彼女からは見え隠れしているハクに対してそう問い掛けた。
しかし、巫女?
「美月さんは私のお友達ですが、巫女の服装を着ては居りますが、彼女はコミュニティのリーダーで有って巫女の仕事をしている訳では有りませんので」
その問いに対して、ハクが当たり障りのない答えを返した。但し、そこに微かな違和感を覚えるリューヴェルト。
確かに、助けられて
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