魔法先生ネギま!
0321話
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気の引いたような顔をしているあやかと千鶴。唇を噛み締めている朝倉の様子が窺える。
「へぇ、どうやら仮契約はしてるみたいだけど別に魔法使いって訳じゃないみたいだね。……まぁ、仮契約をしている時点で立派な関係者だけど。それより、その傷は確かに彼女に言ったように深い傷という訳じゃない。でも、だからと言って今まで通りの動きが出来る程に軽い怪我でもないのは分かってるよね? その状態で僕にどう対応するのかな」
そう、実際問題確かにこの脇腹の傷はそれ程深い傷ではない。それこそ適当に縫って数日。いや、俺の身体能力を考えれば恐らく数時間もすれば問題無く動けるだろう。けれども問題なのは、今の時点でそれが出来ないという事なのだ。
実際、少し動いただけでも灼けるような痛みを感じる。この状態のままフェイトとやり合うのは難しいだろう。だが……
「確かにこの状態でお前とやり合うのは難しいだろう。だが、それならこの状態でなくせばいいだけだ」
「……何だって?」
フェイトへに対して、ニヤリと笑ってそれを発動する。
『闇き夜の型』
その瞬間、俺の身体の表面が闇の魔力に覆われ、両腕に紋章のような物が浮かび上がる。エヴァ直伝の闇の魔法の基礎の基礎。それでも肉体強化魔法の戦士の歌よりも強力な効果を持っている。
「それは?」
「さて、な!」
フェイトに答えながら瞬動。闇き夜の型の効力もあって通常時よりも素早い行動を可能にしたその瞬動に、さすがにフェイトとしても驚いたのだろう。ピクリと動くのが精一杯だった。そのまま顔へと目掛けて拳を振り下ろすが……当然と言うか、魔法障壁に防がれる。だが、それは計算通り!
「はぁっ!」
そのまま障壁ごと思い切り殴りつける。
「ぐぅっ!」
障壁に包まれたまま吹っ飛ぶフェイト。それを見送り、ふと周囲を見回すと桜咲の姿が無い。また、周囲の観客にしても突然雰囲気の変わった俺へと視線を集中させていた。
そして……
「聞いてるか、お嬢様の護衛2人。この鬼がお嬢様達を狙ってるのは見えるやろ? お嬢様の身を案じるんならこっちには手を出さんとき!」
「おい、あれも劇か?」
「うわ、凝ってるなぁ……」
「ちょっと、あれってもしかして木乃香じゃない?」
「……劇、ですか? これが?」
周囲の面々も俺よりも目立つそちらへと視線を向けている。
そこでは、シネマ村らしく戦国時代の城を模した建物があり、その屋根の上でネギと近衛が千草と鬼に追い詰められている所だった。
いや、と言うか、何であんな所に追い詰められているんだ? 確か桜咲はネギに近衛を託したみたいに言っていたはずだが……まさか追い詰められてあの城の中に逃げ込んだ? まるで中身の分からない建物の中へ?
だが、そんな俺
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