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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十三話 夜深けて
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したような顔で頭を泡立てて念話で言う。
『……だよな』
「うん……」
そういって、会話は収束した。頭を洗い終えると、クラナは軽くタオルでそれを吹いて言う。
『合宿中には……少しは、マシになるようにします』
「……無理は、しなくていいからね」
『サンキュ』
本当は無理にでも上手くやらせたいだろうに逆の事を言ったエリオの優しさを有難く思いつつ、口の端で少し微笑んでクラナは立ち上がる。
「……湯船いってる」
「うん」
そのまま湯船まで歩いて行くと……
「むむむ……」
「……何してんの」
何故か設置された滝湯のしたで、両手を印の形で組み合わせて座っているライノを見て、クラナは呆れたように言った。
と言うか滝湯って……下手なホテルよりよっぽどこった造りの風呂場である。軽く呆れるレベルだ。
「ん?おぉ!クラナ、いや、滝あったら普通やるだろ?」
「何を?」
「修行」
「…………」
呆れ気味に息を吐きつつクラナは黙り込む。
と言うか普通は身体を流してから湯船に……そんな事を行っても無駄だと居間になって気が付き、クラナは辟易とした気分になってぬるめのお湯につかる。
と、修行とやらに飽きたらしいライノが前に来た。
「ふー、やれやれ疲れたな今日は」
「お疲れ様」
息を突きながらそう言ったライノに、苦笑気味に言ってから、クラナはふと思い出したように聞いた。
「って……ライノ、今日なんかしてたっけ?」
「ん?移動?」
「…………」
さっき言ったお疲れ様を返せ。と言わんばかりにライノを睨むクラナに向けて苦笑して……不意に、少し悲しげな笑顔をその顔に浮かべて、ライノは言った。
「……やっぱり消えねーんだな。それ」
「え?……あぁ」
ライノの視線の先には、クラナの左肩が有った。
その方に、何かで抉ったような、大きな古傷の後が有る。クラナはそれを押さえながら自嘲気味に微笑んで言った。
「……まぁ、ね。医療上都合が悪すぎる。って話だし……多分、一生このままなんだと思う」
「さよか……相変わらず、ヴィヴィオ、その傷しらねーの?」
「…………」
ライノの言葉に、クラナは無言だったが、確かにコクリと一つ頷いた。
────
陸戦場前の丘に、なのはとフェイトが並んで立っていた。
「それ、明日の陸戦試合のチーム分け?」
「うん、ノーヴェが作ってくれたんだ」
なのはの持った一枚の紙を、フェイトが横から覗き込む。その中に、ギザギザの戦で分けられ、それぞれの写真と名前、ポジション別に掻かれた、チーム形態が書かれていた。
「へー、綺麗に割り振ってあるけど……やっぱり二人が曲者、って感じの配置だねぇ」
「うん。面白いと思う」
興味深そうに言ったフェイトに、なのはは頷きながら同意
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