第二章 二話 後ろに向かって前進 前編
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りユニコーンはアミタスに帰還する。」
*
十二時間前 宙域パトロール部隊基地 人工惑星アミタス
ギリアスのバウンゼィの修繕が終了し、いよいよ本格的に海賊退治に参加する事になった白野は、基地司令も兼ねているワレンプス大佐に呼び出しを受けて作戦室へとやって来ていた。
「うむ、来たかね。早速だが、今回の作戦を説明する。」
大佐はディスプレイにこの辺り一帯の宙域図を表示する。
「ここが、現在位置のアミタス。そして、ここが海賊の出没が確認されているアステロイドベルトだ。」
人工惑星とアステロイドの間には一本の航路で繋がれている。
「このアステロイドベルトは海賊が隠れるにはもってこいの立地だ。ネージリンスの海賊被害はほぼこことボイドゲート付近に集中している。
そして、今回の作戦はこちらが用意した囮の民間商船を使って海賊をおびき寄せ、出てきたところを奇襲して一気に撃滅する事だ。だが、同時に宙域パトロールも行わなければならない。これには君の他に志願してきた0Gドッグの艦隊が当たる。ギリアス君はこちらの任務につく。何か質問は?」
「パルパードル大佐は奇襲する側の担当か?」
「ああ。私の空母【グランティノ】と護衛艦のリーリス級二隻。それに、君のユニコーンさえいれば事足りるだろう。」
「了解した。それでは出港準備を始めるからこれで失礼する。」
白野は踵を返して作戦室を後にした。
*
同時刻 空母グランティノ艦橋
ユニコーンから敵艦隊撃破の報告を受けて、万が一のために後詰に回ったワレンプス大佐はほっと一息つこうとして………オペレーターの叫び声にそれを遮られた。
「大佐、敵の別働隊です!九時方向から三隻接近!艦種照合………ゼラーナ級二隻、ガラーナ級一隻、加えてオル・ドーネ級一隻!あ、ゼラーナ級から艦載機が発進しました!」
「うろたえるな。艦載機部隊は直ちに発進。敵艦載機を迎撃せよ。前衛のリーリス級は敵艦最前列の艦に砲撃を集中。艦載機部隊と連携して敵を撃破せよ。」
ワレンプス大佐の冷静な判断によって、前衛のリーリス級二隻が砲門を開いて迎撃体制をとり、グランティノのカタパルトからは搭載されている艦載機【メテオン】が出撃していった。
「前衛二隻、砲撃開始。艦載機部隊も敵艦載機部隊に会敵。……ところで、ユニコーンへの連絡はどうします?」
「我敵艦隊と遭遇せり。と伝えてくれ。すぐにきてくれるだろう。」
「了解しました。」
モニター上では既にメテオン艦載機部隊がゼラーナ級から発進した敵艦載機部隊に先制攻撃をしかけていた。
*
ユニコーン ブリッジ
ワレンプス大佐からの支援要請を受信したゲイケットは、すぐにその内容を白野に告げる
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